国道334号線

起点:北海道目梨郡羅臼町→終点:北海道網走郡美幌町(123.3km)

●概況

  国道334号線は北海道北東部にある漁港町の羅臼から知床峠を越えてオホーツク海側に出て斜里経由で美幌まで 至る北海道3ケタ国道。

  このうち知床峠を越える区間は10月下旬〜5月まで冬期通行止めとなるため、全区間を走破できるのは1年の間でも約5ヶ月ほどしかない。全区間走破する期間が少ない3ケタ国道である。

●取材DATA

>>走行日:各項参照

>>走行方向:各項参照

>>レポート記述方向:各項参照

●変遷

 1975年(昭50年)4月1日:北海道目梨郡羅臼町〜北海道斜里郡斜里町の国道として誕生。

 1993年(平5年)4月1日:北海道斜里郡斜里町〜北海道網走郡美幌町を延長し、北海道目梨郡羅臼町〜北海道網走郡美幌町の国道となる。

 現在に至る。

◆Update:2006年4月16日

>>R329〜R390に戻る

国道334号線

北海道網走郡美幌町〜北海道斜里郡斜里町

北海道斜里郡斜里町

北海道斜里郡斜里町〜北海道目梨郡羅臼町

○国道334号線

  【北海道網走郡美幌町〜北海道斜里郡斜里町】

【レポートは斜里郡斜里町→網走郡美幌町方向(起点→終点方向)です。】

 R334は斜里郡斜里町豊倉の交差点でR244から単独分岐すると南に向かう。北海道国道としては未整備と言える狭い2車線道で、一見すると町道のようにも見える。2kmほど南に進むとほぼ直角に曲がって西に向かう。やや狭い幅の新拓橋で斜里川を渡り南西に向かって斜めに向かう。ほどなくして斜里町川上のr1115(道道摩周湖斜里線)との交差点に到着する。

 この交差点からR334は北海道の道らしく、ほぼ直線の道路で西に向かう。整備された2車線道で広大な田畑の中を突き進むのだが、斜里郡清里町から斜里郡小清水町にかけて丘陵地帯を進むのでアップダウンが連続する。斜里町のr1115交差点から13kmほど進むと小清水町のR391交差点に到着する。

 R391交差点を過ぎると道自体は引き続き整備された2車線道なのだが、カーブが連続するようになる。丘陵地帯を通り抜けるので、急勾配の坂道とカーブが連続する道路となる。3kmほど網走市を通ると網走郡大空町東藻琴(旧:網走郡東藻琴村)に入る。r102(道道網走川湯線)との交差点東側がワインディングらしい区間で、クネクネした道を通り抜ける。R391交差点から18kmほど進むとr102と交差。

 r102を過ぎると揺るやかなカーブが続く2車線道を淡々と進んで行く。網走郡大空町女満別(旧:網走郡女満別町)に入り4kmほど進むと網走郡美幌町に入る。陸上自衛隊の駐屯地前を過ぎると坂を下り、平坦な2車線道となってR39との交差点に到着する。斜里町R244交差点から約49kmである。

1.斜里町内のR334は見通しの良い直線道路

  が続く。

2.やがてアップダウンが続くようになる。見通し

  は相変わらず良い。

3.交通量はまばら。かなり走りやすい国道となっ

  ている。

4.R391を過ぎるとアップダウンと共に、カーブ

  が多くなる。

5.時折見通しの悪いカーブが現れるので、速度

  には注意。

6.陸自駐屯地付近にて。こっから程なくして平坦

  な道となりR39と合流する。

<<MEMO>>

■概況・交通量など

 約15kmもの直線区間を有する北海道の国道らしい道です。R391より西側はカーブのあるワインディング区間。整備されている道なので快適に走ることが出来ます。

 交通量はさほど多くはありません。地元車やトラックの通行があるくらいです。

■ガソリンスタンド

 斜里町市街を過ぎると、斜里郡小清水町市街、網走郡大空町東藻琴(旧:東藻琴村)市街、美幌市街などに限られます。R391とr102など主要道間にはGSはありません。

■アドバイス

 特に問題なく走ることができます。

■注意点

 走りやすい道なので速度には注意が必要です。特にR39〜R391間はワインディング区間となるので気を付けて下さい。直線区間では速度取締をしていそうな場所が多いので用心して走りましょう。

 農道や町道などの交差点では、いきなり飛び出してくる作業車やトラックがあるので注意して下さい。

●走行DATA

北海道斜里郡斜里町(R244交差点〜r1115交差点)

【起点→終点方向を走行】

>>走行日:1998年9月11日/2004年10月10日/他

北海道斜里郡斜里町(r1115交差点以西)〜北海道網走郡美幌町

【起点→終点方向を走行】

>>走行日:2004年10月10日

注意>>2004年10月10日は車(Spike)でも走行しています。

【合併情報】

●2006年(平18年)3月31日付けで、北海道網走郡女満別町と網走郡東藻琴村の1村1町が対等合併して『網走郡大空町』になりました。

○国道334号線

  北海道斜里郡斜里町

【レポートは斜里郡斜里町→目梨郡羅臼町方向(終点→起点方向)です。】

 斜里郡斜里町豊倉でR244と合流すると、R244と重複して2kmほど東に向かう。JR釧網線を越えた市街地外れ にあるr92(道道斜里停車場線)との交差点に至るとR334はR244から単独分岐する。

 単独国道となるとしばらく見通しの良い2車線道で東に向かうが、市街地を離れてしまうと数キロおきに集落を通過しながら淡々と進んで行く。7kmほど進むと急な左カーブを曲がり北東へ進路を向け、斜里町峰浜地区からは海岸線を走るようにな り、オホーツク海を左側に見ながら、海岸線ギリギリにまで作られた2車線道を淡々と進んで行く。

 R334は海岸線近くを進んでおり道路の傷みなどが進んでいるように思ったが、その分だけ重点的に整備されているようで路面状態はすこぶる良い。進行方向左側は海、右側は山の斜面しか見え ず、ウトロの町までの約30kmの間はほとんど同じ風景の中を進むことになる。おまけに道も整備・改良されているので単調な運転に陥りやすく、眠気が襲ってきそうになる。

 オシンコシンの滝を過ぎてオシンコシンTNを抜けるとウトロの町も近い。三重の滝の前を通り、海岸線沿いを6kmほど進むと斜里町宇登呂の町中に入る。町中にあるウトロ漁港への道とのY字交差点に到着する。R244交差点から約31kmである。

1.R244とR334との重複区間は約2km。

  (斜里町→美幌町方向を撮影)

2.何枚か団子標識がある。この先でJRを越え

  る。

3.R244から単独分岐すると見通しの良い直線

  道で東に向かう。

4.大型車の交通量が多くなり路面は波打って

  いる。バイクで走行する際は要注意。

5.やがて海岸沿いを進んで行く。整備された2

  車線道が続くが同じような風景が続く。

6.ウトロの町に到着。この先の交差点は右折す

  る。

<<MEMO>>

■概況・交通量など

 この区間のR334は斜里町斜里からウトロへ向かう唯一の道となっており、地元車や運送トラックはもちろんのこと、ウトロ方面への観光バスや観光客の車の通行量が大変多い区間です。夏のシーズン中は、カムイワッカや知床五湖方面に向かう観光バスが列をなして走っているので、バス列の後ろに付くとかなりペースは落ちてしまいます。しかし区間中は信号はないので走行ペースは早く、流れに乗ればそう問題なく走ることが出来るでしょう。

 バイクの場合だと、途中で無茶な追い越しをする場合があります。対向車に注意して抜いて下さい。また車で走る場合も、後ろからバイクが来たら意固地にならずに道を譲ってあげて下さい。下手にバイクをブロックすると、とんでもない所で抜かれて ヒヤリとすることがあります。

■ガソリンスタンド

 R244・R334との交差点付近とウトロの町中にGSがありますが、この間(約33km)の間にはGSはありません。必ずガソリンの残量はチェックして下さい。

■アドバイス

 整備されている道なので問題なく走ることが出来ます。海岸沿いを進む区間は、同じような風景の中を走ります。道も単調なので眠気に襲われるかも知れません。眠たくなったら休憩しましょう。

■注意点

 悪天候時は要注意です。海が荒れると高波をもろにかぶります。また横風もきついので自転車・バイクだと軽く流されてしまいます。悪天候時の走行は出来るなら止めた方が良いでしょう。冬期は路面凍結・積雪があります。

 景色を見ながら走っている観光客の車をたまに見かけます。若い女性ばかりの車に多く、前を見ないでよそ見して走っているアホもごく稀に見かけます。この手の車は、突然横に寄って停まったりします。レンタカーの『わ』ナンバーの車には要注意です。車間距離を空けて走るか、抜けるなら追い抜いてしまいましょう。

 オシンコシンの滝周辺は、パーキングに出入りする車・観光バス、道路を横切る観光客に要注意です。ウトロからR244方面に向かう場合は、TN出口付近にパーキング出入り口があるので速度を落とした方が無難です。また路上駐車するアホ観光客もいるので注意して下さい。

●走行DATA

北海道斜里郡斜里町(斜里町豊倉〜斜里町ウトロ)

【起点→終点方向を走行】

>>走行日:1998年9月11日/2004年10月10日

【終点→起点方向を走行】

>>走行日: 1995年9月27日/2002年10月13日/04年10月10日

注意>>2002年10月13日は車(レンタカー)、04年10月10日は車(Spike)にて走行しています。

○国道334号線

  北海道斜里郡斜里町〜北海道目梨郡羅臼町

【レポートは斜里郡斜里町→目梨郡羅臼町方向(終点→起点方向)です。】

■北海道斜里郡斜里町【 斜里町ウトロ〜知床峠】

 ウトロの町中を1kmほど進む。町外れでTNを抜けると 平坦な2車線道で海岸沿いを進むようになるが、やがて急カーブが現れ急勾配の坂道を上ると一気に標高を上げる。道路左側にウトロの町並と漁港が少しだけ見える。2つめの急カーブを曲がるとそのまま急坂となり、町中から4kmほど進むとr93(道道知床公園線)の分岐点に到着する。

 r93分岐点を過ぎると森の中を突っ切るようになる。2車線道のまま勾配の坂道となり、緩やかな回転半径の大きいカーブをいくつも曲がりながら進んで行く ようになる。絶えず前方には羅臼岳の雄姿を見ながら走り続ける。r93分岐点から8kmほど進むと急カーブが現れる。この付近からは急勾配の2車線坂道となって標高を稼いで進んで行く。羅臼岳もすぐ近くにまで見えている。

 r93分岐点から10kmほど進むと、道は緩やかな勾配の坂道となり右側に駐車場が現れる。知床峠パーキングだ。パーキングの中央付近で分水嶺に到着。ここが知床峠となる。ウトロの町中から約14kmである。

1.r93交差点までは急カーブが連続する。

  (知床峠→ウトロ方向を撮影)

2.r93交差点を過ぎると羅臼岳を見ながら知床

  峠に向かう。この付近は緩やかな坂道。

3.標高500m地点にて。この後、濃霧の中に突

  入した。(1995年9月撮影)

4.写真3と同じ地点で撮影したが、タイミングが

  ずれて標識を撮影し損ねた。

5.知床峠に到着。このように濃霧に覆われるこ

  とが多い。

6.峠のパーキング中央が町の境となる。横断す

  る観光客が絶えないので濃霧時は要注意。

■北海道目梨郡羅臼町【知床峠〜羅臼町羅臼】

 標高738mの知床峠を越えるとR334は 目梨郡羅臼町に入る。羅臼側に入るとウトロ側とは違って、急勾配の坂道と見通しの悪い急カーブが連続する山岳ワイディングに変貌する。速度を出しすぎたり、余所見をしていると対向車線にはみ出してしまいかねない。

 知床峠から4kmほど進むと標高650mの見返り峠を越える。羅臼側から上がってくると、見返り峠を過ぎた辺りから正面に羅臼岳を見ながら走るようになる。一方、知床峠から羅臼へ向かう場合だと、見返り峠から先は急カーブ・急勾配の2車線道が連続するワインディングが、さらにきつくなる。回転半径の小さい急カーブがいくつも続くつづくので、大型バイクだと取り回しが結構つらくなる。

 知床峠から9kmほど下ると、緩やかな勾配の2車線道となり運転もかなり楽になる。それでも急カーブは残っているので気は抜けない。やがて羅臼川に沿って進む谷間に出ると急カーブはなくなり、急勾配の2車線道を淡々と下って行く。冬期閉鎖ゲートを過ぎると穏やかな勾配の坂道となる。以前は羅臼の町中を進んでいたのだが、現在では町中を通らずに、町の対岸すなわち羅臼川の 右岸を通る別ルートを通り、R334起点であるR335との交差点に到着する。

 知床峠から約16km、ウトロの町中からだと約30kmである。

7.写真6の地点を羅臼側から撮影。シーズン中

  峠パーキングは混雑する。

  (羅臼→知床峠方向を撮影)

8.羅臼から知床峠に上ってくると、ほぼ真正面

  に羅臼岳が見える。

  (羅臼→知床峠方向を撮影)

9.峠を越えて羅臼町内に入ると急カーブが連続す

  る山岳ワインディング道路となる。荷物満載の

  バイクだとコーナリングが少し難しい。

10.冬期閉鎖ゲート近く、熊ノ湯温泉近くにあった

  R334おにぎり標識。ここからは緩やかな勾

  配の坂道となる。

11.R335交差点からは、町中を通らずに羅臼川

  右岸を通る。

  (羅臼→知床峠方向を撮影)

12.2車線の坂道を下ってくると、正面に海が見え

  てくる。天気が良ければ国後島が見える。

  この先がR335との交差点。

<<MEMO>>

■概況・交通量など

 知床峠を越える区間は、峠を境にウトロ側と羅臼側とで道路状態がかなり違います。ウトロ側は緩やか勾配の坂道が続くのに対して、羅臼側は急勾配の坂と急カーブが連続するワインディング区間となっています。ウネウネと進みながら標高を稼ぐので、羅臼側から知床峠まで16kmほど距離があります。

 交通量はそれなりにあります。観光シーズンは峠に向かう観光客の車や観光バスが多く、またツーリングのバイクの姿を多数見かけます。観光バスを先頭にしてノロノロ運転の車列が発生することが多々あります。見通しの悪いカーブも多いので追い抜くのは大変危険です。見通しの良い区間で抜きましょう。

 知床峠では横断歩道を渡る観光客と、駐車場に出入りする車と観光バスに注意して下さい。

■ガソリンスタンド

 斜里町ウトロの町中と羅臼町羅臼の町中にGSがありますが、町を離れるとGSはおろか民家すらありません。知床峠越え区間にGSはないので、町中ではガソリンの残量を確認して下さい。

■アドバイス

 整備された道なので、さほど問題なく走ることが出来ます。羅臼側の区間は、荷物満載のバイクだと少し辛いかも知れませんが、のんびりと走って行きましょう。

 自転車の場合、羅臼側から上り始めるとかなりの体力が必要となります。時間には余裕を持って峠に向かって下さい。下り では速度とブレーキワイヤーの切断に要注意です。また横を通り抜けるバイク・車・観光バスにも注意して下さい。

■注意点

 知床峠は峠を挟んで大きく天候が変わります。どちらか一方が晴れていても峠を越えると雨ということも珍しくありません。霧が発生したり雲がかかると、前方がほとんど見えなくなります。悪天候時は走らない方が無難です。

 1995年9月末にバイクで知床峠を走った時は、標高500mを過ぎた付近から濃霧が発生。峠付近からは視界は2m以下となりました。前方の道路状態がどうなっているのか全く分からず、ハザードを点滅させながら10k/hぐらいでちんたらと下りて行きました。対向車よりも後続の観光バスに衝突される方が怖かったです。

 知床峠では道路を横断する観光客に要注意です。横断歩道以外の場所でも平気で横断するので速度を落として走ることをお勧めします。

 知床峠区間は積雪のために10月下旬〜翌年5月中旬頃まで全面通行止めとなります。

●走行DATA

北海道斜里郡斜里町(斜里町ウトロ〜知床峠)

【起点→終点方向を走行】

>>走行日:1998年9月11日/2004年10月10日

【終点→起点方向を走行】

>>走行日:1995年9月27日/2002年10月13日/04年10月10日

北海道目梨郡羅臼町(知床峠〜羅臼)

【起点→終点方向を走行】

>>走行日:1998年9月11日

【終点→起点方向を走行】

>>走行日:1995年9月27日/2002年10月13日

注意>>2002年10月13日は車(レンタカー)、04年10月10日は車(Spike)にて走行しています。

【国道334号線終わり】

>>R329〜R390に戻る