国道425号線(1) |
■和歌山県御坊市〜和歌山県田辺市龍神村 |
○国道425号線 【和歌山県御坊市〜和歌山県田辺市龍神村】 |
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【レポートは御坊市→田辺市龍神村方向(終点→起点方向)です。】 |
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■御坊市〜日高郡印南町 |
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紀伊半島横断国道のR425終点となるのが、御坊市塩屋町南塩屋にある塩屋交差点。王子川を渡るR42の新王子橋南詰にある交差点。R425は塩屋交差点から整備され2車線道で始まる。王子川右岸を進み始めると、ほどなくして対岸に1.5車線狭路が見えてくる。R42北塩屋交差点から来るR425旧道だ。以前はあちらの狭路がR425だったのだが、塩屋交差点に向かう2車線道が完成したため国道指定を解除されている。 南塩屋地区の町並みを右側に見ながら進み、南塩屋橋で王子川を渡ると旧道と合流する。この先は広狭混在区間が残っていたのだが、R425王子川谷拡幅事業(L=6.8km)で最後まで残っていた御坊市塩屋町北塩屋地区の狭路区間をパスするバイパス区間(L=0.8km)が、平成22年(2010年)6月末に供用開始となり狭路区間は消滅。R425は整備された2車線道が続く快適路になった。 塩屋交差点から3kmほど進むと、r25(県道御坊中津線)との熊野交差点に向かう市道(?)交差点に至る。R425と阪和道御坊ICを結ぶルートの一部となるので、この交差点を右左折する車が意外と多い。この先で阪和道を過ぎると、ほどなくして王子川を渡って和歌山県日高郡印南町に入る。 日高郡印南町に入ってからは王子川に沿って2車線道で進んで行く。 以前は集落を繋ぎながら進む1.5車線狭路が続いていたのだが、現在はバイパス道路(王子川谷拡幅事業区間)が開通しており、田畑の中を快適な2車線道で進んで行くようになった。集落と田畑を挟んだ北側に旧道の狭路を見ながら2車線道を進んで行くと、稲原トンネル(L=486m)を抜けてr28(県道印南原印南線)との交差点に到着する。塩屋交差点から約8kmである。 |
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<<撮影年月の記載が無い写真はすべて平成22年(2010年)2月撮影>> |
■日高郡印南町【印南町印南原〜印南町美里】 |
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稲原トンネル東口のr28交差点を過ぎるとJR紀勢本線をオーバーパスする。JRを越えるとr28が北に向かって分岐し、400mほど進むと印南原の町を抜け、R425急勾配の2車線坂道となって山間に向かう。800mほど進むと真新しいトンネルが見えてくる。平成20年(2008年)3月に開通した新大峠トンネル(L=231m)である。 新トンネル開通までは、昭和3年(1928年)に開通した大峠隧道(L=71m)を越えており、R425はローカル国道らしい狭路になっていた。新トンネル開通により、前後の区間は整備された快適な2車線道になった。新大峠トンネルを出ると2車線坂道を下ってr203(県道滝之口古井口線)交差点に至る。 r203交差点を過ぎると再び2車線坂道を上って深山峠を越えて印南町古井地区に下り、切目川を渡るとr30(県道田辺印南線)交差点に到着。r28交差点から約3km、御坊市の塩屋交差点から約11kmである。 r30交差点を過ぎると、R425は古井の町中をパスするようにして緩やかなカーブを描いて左に向かう。案内標識の支柱には『印南町上洞地内大型車通行不能』とか『狭小のため大型バス通行不可能』との標識が取り付けられている。快適な2車線道からは想像できないが、この標識通りに数Km先からは離合困難な悪路区間になる。R425は整備された平坦な2車線道で切目川に沿って北に向かい、1.5kmほど快走路を北上するとr27(県道日高印南線)交差点に至る。 |
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<<撮影年月の記載が無い写真はすべて平成22年(2010年)2月撮影>> |
■日高郡印南町【印南町美里〜印南町田ノ垣内】 |
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r27交差点を右折すると少しだけ未整備の狭い2車線道を通るが、すぐに整備された2車線道に戻り、切目川に沿ってウネウネと進んで行く。印南町美里地区、松原地区などの山間の集落を淡々と繋ぎながら平坦な2車線道を6kmほど進むと、上小原橋と室ノ木(ほうのき)橋で切目川を渡り平成8年(1992年)に開通した室ノ木トンネル(L=145m)を越える。 トンネルを含む区間は整備された2車線道のバイパスとなっている。切目川沿いに進む旧道が残っているが、室ノ木橋をアンダーパスした先から廃道となっている。室ノ木トンネルを出て大岳橋と弥栄橋を渡ると、その先で旧道が合流。そのすぐ先でR425は切目川ダム建設に伴う付け替え道路区間に入る。 |
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<<写真はすべて平成22年(2010年)2月撮影>> |
■日高郡印南町【印南町田ノ垣内〜印南町上洞】 |
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切目川ダムは印南町高串地区に建設される多目的ダム。平成13年(2001年)度に事業化されて建設が進んでいる。ダム完成により切目川沿いに進むR425が水没するために建設されているのが、ダム建設による付け替え道路『R425切目川バイパス』(L=3.62km)である。切目川バイパス建設事業は平成14年度に着手され、平成22年(2010年)8月22日に印南町高串〜田ノ垣内間の約1.3kmが一部供用開始となった。 この区間は切目川ダム本体が建設される区間にあたり、ダム本体工事が本格化すると川沿いのR425が通行できなくなるために先に供用された。残る印南町上洞(かぼら)〜高串間の約2.3kmの区間 も印南町上洞地区集落内の約400mの区間を 除く、約1.9kmの区間が平成25年(2013年)10月11日に供用開始となった。 さてR425は、切目川を弥栄橋で渡るとすぐに印南町田ノ垣内(たのかいと)地区の町中を経由する旧道が分岐する。その地点からR425は切目川ダム建設に伴う付け替え道路区間となるR425切目川バイパス区間に入る。蛇行する切目川を突っ切るので、いくつかの橋で川を渡って行く。旧道が分岐して最初の橋となる下田ノ垣内橋を渡ると揺るやかな勾配の2車線坂道を上る。続いて中田ノ垣内橋を渡り、町中の旧道からの連絡道路との交差点を過ぎると勾配のある2車線坂道を上り続け、下高串橋と高串橋で切目川を渡って高串トンネル(L=320m)に入る。トンネルはほぼ直線で走りやすい 。 トンネル出口(東口 )すぐの所で旧道と交差。その先で上高串橋を渡り、真妻トンネル(L=721m)を出ると快適な2車線道を走り、ほどなくして印南町上洞地区のr196(県道たかの金屋線)との交差点に至る。 <<H25.12追記>> *写真28は平成22年9月撮影で、部分開通時はトンネル出口付近の路面に矢印があった。 *写真29〜33は現在旧道となっている区間。平成22年9月走行時は現役国道扱い。平成25年(2013年)11月に走ったときは旧道となっていたが走行可能。将来はダム湖に沈むらしい。 |
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<<撮影年月の記載が無い写真はすべて平成22年(2010年)9月撮影>> |
■日高郡印南町【印南町高串〜印南町上洞】 *この区間は旧道となっています。 |
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平成25年(2013年)10月までのR425は、高串トンネルを出るとR425は切目川沿いの山間を進む狭路であった。今は旧道 となっている。走行可能で切目川に沿ってウネウネと進んでいる。ダムが完成した後はダム湖に沈むことになっているそうだ。 旧道は少し見通しの悪い小刻みなカーブがある平坦な狭路で山間の農村地帯を進む。田畑があるが、すでに手放したのか放置されて雑草だらけになっている。切目川左岸をしばらく進むと、橋(橋名不明)を渡って右岸に渡る。揺るやかな坂を上ってしばらく進むと印南町上洞の町中に入る。そして町中を少し進むとr196(県道たかの金屋線)との交差点に至る。高串トンネル東口付近から約2.5kmである。 現道となるR425切目川バイパスは、狭路の旧道を拡幅しないで別ルートを通る。旧道よりも少し山側の高台の斜面に建設された。一部、バイパスの基部になり消失した区間もある模様。平成25年11月走行時は上洞地区付近は工事通行止めで確認できなかったので、写真36〜写真39の現状は不明。来年に訪問予定なので、そのときに確認することにしている。 上洞地区の町中ではバイパス道路の残り区間(約400m)が建設中。バイパス道路は写真40の黄色い建物の手前、コスモ石油のある付近に延びてきている。H25年11月時点では、写真40のコスモ石油向かいにある斜面を取り崩して道路を建設中だった。 |
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<<写真はすべて平成22年(2010年)2月撮影>> |
■日高郡印南町【印南町上洞〜印南町川又】 |
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r196交差点を左折すると印南町上洞地区の町中に入るが、すぐに町中を離れて1〜1.5車線狭路が断続するローカル国道になる。見通しの悪いカーブが続く狭路で、いくつもの集落を繋ぎながら淡々と山間を進む。2kmほど進むと印南町川又地区に至り 、切目川に沿ってウネウネと進むようになる。やがて薄暗い山中を進む狭路区間が現れるなど、徐々に紀伊半島の3ケタ国道らしい道になって行く。 狭路国道を2kmほど進むと印南町川又の日裏地区に至る。山間にある静かな集落だが、日裏地区からは道幅が広がり狭い2車線道になる。日裏地区からは蛇行する切目川の右岸を進み、1.5kmほど進むと小森地区の集落に至る。 |
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<<写真はすべて平成22年(2010年)2月撮影>> |
■日高郡印南町【印南町川又〜唐尾隧道】 |
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印南町の小森地区の集落が印南町側最後の集落となる。この先、唐尾隧道を越えてR424交差点のある田辺市龍神村(旧:日高郡龍神村)小家地区まで民家はない。 小森地区を過ぎてからも2車線道で山間を進んで行く。山越え区間に入ったので狭路となるかと思ったが、意外にも整備されていた。淡々と2車線道を進み、小森地区にある川又観音前から約1kmで川又隧道を通り抜け、さらに山中を2kmほど進むと唐尾隧道(L=168m)に到着する。この隧道を越えると田辺市龍神村(旧:日高郡龍神村)に入る。r196交差点から約8kmである。 ちなみに今の唐尾隧道は2代目。現在の唐尾隧道は県道龍神御坊線時代の昭和41年(1966年)10月竣工している。初代は昭和14年(1939年)に開通 しているが、現在は廃隧道となり、前後の旧道もほぼ自然に還り消失しているので見つけるのは非常に困難となっているそうだ。 |
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<<写真はすべて平成22年(2010年)2月撮影>> |
■田辺市龍神村 |
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唐尾隧道を出ると田辺市龍神村(旧:日高郡龍神村)に入る。唐尾隧道からは深い山中を進む1.5〜狭い2車線幅が断続する急カーブの多い坂道となる。見通しの悪いカーブが多く、一部路面状態の悪い箇所もあるが、走行には問題ない程度。淡々と山間の道を進んで行く。 やがて日高川支流の小家谷沿いに進むようになると、勾配も緩やかになり平坦な区間も現れる。そして唐尾隧道から4kmほど進むと龍神村小家(おいえ)地区の集落に至る。印南町川又の小森地区以来、約7kmぶりの集落だ。左上に民家を見ながら進み、案内標識を過ぎると急な左カーブを曲が りR424との交差点に到着する。御坊市の塩屋交差点から約37kmである。 |
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<<写真はすべて平成22年(2010年)2月撮影>> |
<<MEMO>> |
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■概況・交通量など R425の御坊市〜田辺市龍神村間は、平成20年(2008年)年頃から大きく変化しています。王子川谷拡幅事業(L=6.8km)、 新大峠トンネル、切目川バイパスの一部供用開始などで、御坊市のR42交差点(塩屋交差点)〜日高郡印南町 上洞地区のr196交差点付近まで2車線道(少しだけ狭い2車線道あり)となっています。ここ数年で紀伊半島の狭路国道から一気に進化しました。 印南町上洞地区からR424交差点間は、いずれは整備・改良されることになると思われますが、当分は広狭混在区間のままとなりそうです。 道路が整備されているとはいえ、基本的には沿道の生活道路です。地元車の通行が多いのですが疎らです。しかし、ダム建設工事が行われるため、印南町高串以南では工事関係車輌の通行が多くなると思われます。 未整備区間となる印南町高串以北では交通量の少ないローカル国道です。 ■アドバイス 未整備区間では対向車に注意してください。極端に狭い道や荒れている路面などはないので、走行にはそれほど問題はないと思われます。初心者の方はできれば2人以上で行かれることをお勧めします。 整備されている区間が多くなっていますが、全区間を通してアップダウンが結構あるので、自転車の場合は時間的に余裕を持って走ってください。 ■注意点 山間を行く区間では、悪天候の落石などに注意が必要です。また冬期は路面凍結、たまに積雪に注意が必要です。@管理人は平成22年2月に走行していますが、この時は暖かい日を選んで走行しています。冬期に走行される場合は天候や気温などをチェックしてください。 |
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●走行DATA |
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御坊市〜田辺市龍神村 【終点→起点方向を走行】 >>走行日:平成22年(2010年)2月25日/9月9日/他 |
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注意>>この区間は、走行方向問わず何度か走行しています。走行日は使用写真の撮影日のみを記載しています。 |
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【合併情報】 ●平成17年(2005年)5月1日付けで、和歌山県日高郡龍神村、西牟婁郡中辺路町、西牟婁郡大塔村、東牟婁郡本宮町の2村2町と和歌山県田辺市が 対等合併しました。このうち龍神村は『和歌山県田辺市龍神村』になりました。 |