国道278号線

ROUTE 278

起点:北海道函館市→終点:北海道茅部郡森町(114.3km)

●概況

  国道278号線は北海道函館市と茅部郡森町を結ぶ3ケタ国道。道南の亀田半島を海岸沿いに一周する

国道である。函館市近郊は函館空港のアクセス道路としての役割がある他、海岸線近くの小さな漁村を繋ぎながら進む生活道路的な区間もあるなど、いろいろな面を持つ国道でもある。

 整備・改良は比較的進んでいる。亀田半島の北東岸では別ルートでのBPTNが建設されていたり、海岸沿いの集落内では拡幅が困難なことから内陸部にBPが建設されている。

 誕生は1970年(昭45年)4月。誕生以来、起点終点に変遷のない国道である。

●DATA/走行日: 1997年9月15日・2003年9月3日/走行方向:起点→終点/

レポート記述方向:起点→終点

◆Update:2005年1月3日

 

国道278号線

北海道函館市/北海道函館市〜北海道茅部郡森町

○国道278号線

  北海道函館市

【レポートは 北海道函館市若松町→函館市日ノ浜町方向(起点→終点方向)です。】

■北海道函館市【 函館市若松町〜函館市汐首町】

 R278は函館駅前のR5・R279交差点から始まる。交差点を出てから300mほどの間は、道路中央に函館市電の軌道があるが、松風町交差点で市電が左(r83:道道函館南茅部線)方向に離れてゆくと4車線の幅広道路となって南東へ向かう。約80

0mでT字交差点に到着すると、ここを左折して大森海岸沿いに進んで行く。道は片側2車線の4車線道路。函館市街から観光地である湯川温泉や函館空港方面への主要アクセスルートなので、観光バスをはじめとして交通量は大変多い。

 R5交差点から約5kmで湯川温泉街を過ぎる。温泉街からさらに1.5kmほど進むと函館空港へ向かうr63(道道函館空港線)が分岐交差点に到着する。この付近で町中を行く4車線区間は終わり、以後は2車線国道となって海岸線を進む。

 小さな町を繋ぎながら、平坦な2車線道を9kmほど走ると函館市小安町(旧:亀田郡戸井町小安町)に入る。入ってすぐに海岸線沿いから内陸を通るBP区間に入る。丘陵地帯を進む整備された2車線道を、海岸沿いの町を見下ろすような形で進んで行く。約5kmの先の函館市釜谷町(旧:戸井町釜谷町)で海岸線沿いを通るR278旧道と合流すると函館市汐首町(旧:戸井町汐首町)の町中に入る。函館市若松町のR5交差点から約20kmである。

1. 函館駅前のR5・R278交差点にあった案内

  標識。函館駅前からR278が始まる。

2. 市街市内の300mほどの間は市電軌道が

  中央を通っている。

3. 大森海岸沿いに出ると4車線道となって東に

  向かう。

4. 函館空港を過ぎると海沿いの2車線国道に。

  静かな町中を通って行く。

5. BP区間に入ると少し内陸よりの丘陵地帯な

  どを走る。

6. 基本的にはこんな感じのローカル国道区間が

  続く。典型的な海沿い国道の風景。

■北海道函館市【 函館市汐首町〜函館市日ノ浜町】

 本州・北海道間の北海道側最短地点となる汐首岬を過ぎるとしばらくは民家が続くが、函館市浜町(旧:戸井町浜町)からは再び町中を迂回するBP区間へと入り、整備された2車線道で民家の少ない内陸よりの丘陵地帯を進んで行く。やがて武井TN続いて戸井TNと2つのトンネルをくぐると、函館市二見町と原木町(旧:戸井町二見町、原木町)の町中を抜けるがすぐに日浦TNへと入る。函館市浜町付近からR278は断崖を貫くTNが連続するようになる。

 日浦TNを抜けると函館市日浦町(旧:亀田郡恵山町日浦)へと入る。町の海側を1.5kmほど進むとサンタロTNへ入る。このサンタロTNは断崖下の海岸線を進んでいた旧道(現r41:通行止め)のBPとして建設されたTN。TNを含めた約3.7kmほどの快走道路を抜けると、函館市女那川町(旧:恵山町女那川)でr41(道道函館恵山線)との交差点に到着する。

 この交差点を過ぎると1.5kmほど2車線のワインディング道路となり、海岸線ギリギリの断崖上を進んで行く。やがて日ノ浜

海岸沿いに出ると見通しの良い平坦な2車線道となり、道の駅『なとわ・えさん』前を過ぎてr685(道道元村恵山線)との交差点に到着する。函館市若松町のR5交差点から約41kmである。

7.走りやすい2車線道が続く。函館市浜町の

  BP区間にて。

8.サンタロTN(函館側抗口)。右に旧道が見え

  る。断崖を貫いて進んで行く。

9.旧恵山町の町中に入る。平坦な2車線道が続

  く。(函館市日ノ浜町→若松町方向を撮影)

<<MEMO>>

■概況・交通量など

  亀田半島の南西〜南東岸を行く区間です。函館市街地と函館市東部の町を結ぶ主要道路となっています。函館市内といっても東部の地域は2004年(平16年)12月1日付けで合併された地域で、元は亀田郡戸井町・恵山町・椴法華村と茅部郡南茅部町でした。

 湯川温泉、函館空港近くまでは温泉街と函館空港への主要アクセス道路として4車線道として整備されており、観光バスの姿も目立つ交通量の多い区間です。空港を過ぎると海岸線を行くローカル国道となりますが、少し内陸部を進むBP区間があるなど整備は進んでいます。

 また断崖下を進む地形の悪い区間もBPTNが完成しており、現在ではそちらがR278となっています。サンタロTN旧道となる海沿いのr41は通行止めとなっているので、往事の面影を知ることはできません。

 空港から東に向かうにつれて交通量は減りますが、見通しの悪いカーブの途中でのんきに止まっている地元車があったりするので要注意です。97年9月の時、衝突しそうになったことを覚えています。お気をつけて・・・。

■ガソリンスタンド

  町中にはGSがありますが営業時間や休業日に注意して下さい。BP区間沿いにはないことが多いので、旧道沿いの町中を走る必要があります。

■アドバイス

 特に問題なく走ることができます。距離の長いTNが続くので、自転車の場合は注意して走ってください。また海岸線近くを通るので風にも要注意です。

■注意点

  冬期は路面凍結・積雪に注意して下さい。海岸線近くを通る区間があるので、海が大荒れの時などに通行規制が実施されるかもしれません。悪天候時は走らない方が無難でしょう。

●走行DATA

北海道函館市(若松町〜日ノ浜町)

【起点→終点方向を走行】

>>走行日: 1997年9月15日/2003年9月3日

【合併情報】

●2004年(平16年)12月1日付けで、北海道亀田郡戸井町・亀田郡恵山町・亀田郡椴法華村・茅部郡南茅部町の3町1村は、北海道函館市に編入・合

 併されました。

○国道278号線

  北海道函館市〜 北海道茅部郡森町

【レポートは 北海道函館市→茅部郡森町方向(起点→終点方向)です。】

■北海道函館市【函館市日ノ浜町〜函館市川汲町】

 r685交差点を過ぎると、R278は海岸から離れて恵山東側の山中へと入って行く。急勾配・急カーブの続く2車線道を3kmほど進むと函館市絵紙山(えがみやま)町(旧:亀田郡椴法華村絵紙山)へ入る。この旧恵山町と椴法華村の境付近が峠のようで以後は山中を急坂で下って行く。峠から3kmほど進むと函館市新八幡町(旧:椴法華村八幡町)のr231(道道椴法華港線)交差点に到着する。

 r231交差点を過ぎると進路を北に向ける。函館市新浜町(旧:椴法華村浜町)の町中を抜けて2kmほど進むと銚子TNが現れる。ここから北側 の約10kmは断崖下のわずかな陸地を通る区間となる。道自体は断崖絶壁の真下を通り、すぐ右側は海という厳しい土地を通ることになる。 しかし断崖下の海岸線近くを通る場所は少なく、多くの場所で覆道やスノーシェルターなどが設置されている。

 銚子TNを抜けると函館市古部町(旧:茅部郡南茅部町古部)に入る。TNを抜けるとすぐに滝の沢TNへと入り、2つのTNで難所をクリアして行く。滝の沢TNを抜けると古部町の町中を抜けるが、すぐにTNが連続する断崖区間へと入る。函館市木直(きなおし)町(旧:南茅部町木直)の町を抜けると断崖区間も終わり、海岸沿いを進む平坦な2車線道を淡々と進んで行く。

 函館市尾札部町(旧:南茅部町尾札部)の黒鷲岬を過ぎた所にある八木川を渡る手前付近で、海岸線を行く本道とR278尾札部BPの分岐点に着く。ここから尾札部BPに入る。BPは整備された2車線道を5kmほど進んで、函館市川汲(かっくみ)町(旧:南茅部町川汲)でr83(道道函館南茅部線)との交差点に到着する。函館市日ノ浜町のr685交差点から約27kmである。

1.R278唯一の山越え区間を行く。峠付近。

  今はない椴法華村との境にて。

2.旧椴法華村を北上。この先が銚子TNとなる。

  写真が傾いているのはご勘弁を・・・。

3.断崖区間を抜け2車線ローカル国道となって北

  上を続ける。(森町→函館市方向を撮影)

 

4.R278尾札部BPを行く。整備された2車線

  道が続く。

5.r83交差点を過ぎて1kmほどでBPは突然

  終わる。本道へは右折する。

 

■北海道函館市〜北海道茅部郡森町

 函館市川汲町(旧:南茅部町川汲)のr83交差点を過ぎると1kmほどで尾札部BPは突然終わる。BPから向かう連絡道路を下って海岸沿いの本道に下る。ここからは本来のR278に入る。道は平坦なやや狭い2車線道で町中を通る。函館市臼尻町(旧:南茅部町臼尻)を過ぎるとローカル国道区間となり15kmほど海岸沿いを進んで行く。

 茅部郡鹿部町に入り2kmほど進むと町中に入り、ほどなくしてr43(道道大沼公園鹿部線)との交差点に着く。ここから先は駒ヶ岳を半周するような形で囲んで進んで行くので、左側に駒ヶ岳の姿を見ながら走ることになる。本別の町が途切れるとR278は森の中を進んで行く。結構長い直線区間も現れるのも茅部郡鹿部町〜茅部郡森町(旧:砂原町)の境付近となる。しばらくは森の中を進むので展望はよくないが、茅部郡森町砂原東3丁目(旧:茅部郡砂原町沼尻)付近まで来ると草原地帯を通るようになり視界が広がり、内浦湾の海を見ることができる。 砂原東3丁目(旧:砂原町沼尻)の町を抜けると進路を西に向け、森町砂原5丁目(旧:砂原町彦澗(ひこま))付近からは内陸よりを進むR278砂原BP区間へと入る。整備された平坦な2車線道で町の南側を通る。BP区間の歩道にある植樹帯には花が植えられている。

 茅部郡森町に入るとJR函館本線(砂原回り)の南側に入り丘陵地帯を進んで行く。アップダウンの坂道が続く2車線道を進み、尾白内川を渡るとJR函館本線を越え、ほどなくして終点となるR5との交差点に到着する。函館市川汲町のr83交差点から約49kmである。

6.旧南茅部町の海岸沿いの町中は狭い2車

  線道となっている。

7.海岸のすぐそばを通る。

  (森町→函館市方向を撮影)

8.R278は静かな町を繋いで走る。ローカル国道

  らしい風景が続く。

9.駒ヶ岳山麓の森中を行く。ここからしばらく直

  線区間が続く。海は見えない。

10.かつての砂原町沼尻(現:砂原東3丁目)ま

  で来ると再び海を眺めながら走るようになる。

11.R278砂原BPへ入る。植樹帯には地元の方

  が花を植えられたそうだ。

12.森町内のBP区間。アップダウンが続く。

  歩道が設けられている。

13.この先がR5との交差点。R278終点となる。

  逆行気味で見づらい。

14.交差点にあったR278『終点』標。亀田半島

  周遊道路の終点。

<<MEMO>>

■概況・交通量など

  亀田半島の北東〜北の海岸線を行く区間に入ると、静かな海岸やなだらかな丘陵地帯を進むようになり沿道の風景は一変します。茅部郡鹿部町北部からは左側に駒ヶ岳を眺めながら走るようになり、山麓の丘陵地帯に広がる森や草原の中を直線道路で突っ切る区間もあり『北海道らしい』国道となります。

 交通量はやや多めでしょうが混雑するほどではありません。

■ガソリンスタンド

  町中にGSがありますが、BP区間沿いにはGSはほどんどありません。

■アドバイス

  特に問題なく走ることができます。海岸線に近いところを通るため風が強い場合があります。自転車・バイクでの走行は注意して下さい。

 直線区間では速度取り締まりが行われてることがあるそうです。見通しの良い直線区間では速度に注意して下さい。

■注意点

  冬期は路面凍結・積雪に注意が必要です。海岸に近い区間では、強風や高波に注意が必要です。

●走行DATA

北海道函館市〜北海道茅部郡森町

【起点→終点方向を走行】

>>走行日:1997年9月15日/2003年9月3日

【合併情報】

●2004年(平16年)12月1日付けで、北海道亀田郡戸井町・亀田郡恵山町・亀田郡椴法華村・茅部郡南茅部町の3町1村は、北海道函館市に編入・合

 併されました。

●2005年(平17年)4月1日付けで、北海道茅部郡砂原町と森町が対等合併して『茅部郡森町』になりました。 これにともない、旧砂町町の字名は大きく

 変更されています。

【国道 278号線終わり】

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