>>R303(1)

国道303号線(2)

岐阜県揖斐郡揖斐川町〜滋賀県伊香郡木之本町R303八草峠旧道/滋賀県伊香郡木之本町

○国道303号線

  【岐阜県揖斐郡 揖斐川町〜滋賀県伊香郡木之本町

【レポートは岐阜県 揖斐川町→滋賀県木之本町方向(起点→終点方向)です。】

岐阜県揖斐郡 揖斐川町坂内川上〜八草TN

 八草峠の岐阜県側最後の集落となる岐阜県 揖斐川町坂内川上地区を過ぎると、それまで2車線道だったR303は1〜1.5車線幅の狭路となる。八草川に沿って山間の中に進んで行くと、勾配のある坂道となって行く。周囲は薄暗い山中。見通しの悪いカーブをいくつか曲がり、3kmほど続くと突然周囲が開けて建設中の八草BPと交差。建設中のBPを右側に見ながら1kmほど進むと道は整備された2車線道となり、緩やかな坂道を登ると八草TN(岐阜口)に到着した。 揖斐川町東横山にある道の駅『ふる里ふじはし』から約20kmである。

1.川上地区で2車線道は終わり、町中からは

  狭路となる。左の看板は『すれ違い注意』の

  看板。

2.狭路のまま山中へと入って行く。徐々に3ケ

  タ酷道らしくなって行く。この付近は緩やかな

  坂道が続く。

3.ところが3kmほど進むと八草BP建設現場へ。

  建設中のBPと交差する。

  (八草峠→坂内川上方向を撮影)

4.しばらく行くと完成・一部供用されているBP

  へ入る。右に分岐するのが旧道だが、八草T

  N前で分断されている。

5.緩やかな坂道を登ると八草TNが見えてくる。

  この先で八草峠を登る旧道への連絡道が左

  に分岐する。

6.八草TN(岐阜口)。旧道はTN入口直前を横断

  していた。TN前付近の旧道は廃道となってしま

  った。

八草TN〜滋賀県伊香郡木之本町金居原

 2001年(平13年)4月25日から供用開始となった八草TNに入る。供用開始後約半年後に走ったことになるのだが、まさしく出来たての真新しいTNであった。さてTNは高速道路並みの路面を持つ2車線道。全長3025mの長大TNである。少し速度を出して走ってみる。バイクで走るとTN中央部付近がかなり気温が低いことが分かる。かなりひんやりとしていた。TN中央付近で県境を越えて岐阜県から滋賀県に入る。滋賀県側は緩やかなカーブとなっているので、速度を出し過ぎないようにしないといけない。

 八草TNの滋賀県側に出ると200mほどで快適な2車線道は終わる。ここから先のBPは建設中で、道はいきなり右にカーブして山中を進む1〜1.5車線道の狭路となる。急勾配・急カーブの続く狭路を下ると深い山中に入る。所々ではBP建設がらみらしい工事が行われており大型ダンプが走っているようで、路面に砂利が浮いている箇所もあった。

 淡々と狭路を走り、八草TN(滋賀県口)から約3km進むと滋賀県木之本町金居原地区の集落に到着した。岐阜県側の最後の集落となる岐阜県坂内村川上地区から約10kmである。

7.こちらが八草TN滋賀県口。鷹のレリーフがあ

  った。出口付近は緩やかなカーブとなっている

  ので注意。

8.快適な2車線道は、TNを出て200mほど進

  んだ所で突然終わる。右にカーブしているの

  だ。速度に注意。

9.滋賀県側の旧道入口。分岐点付近は整備され

  ている。写真8に見える右カーブ入口にある。

  (2001年10月撮影)

10.急な坂道を下ると山中を進む平坦な狭路とな

  って進んで行く。この付近は路面が少し荒れ

  ていた。

11.やがて平坦な狭路となって杉林の中を進ん

  で行く。のんびりしたローカル国道。BPは別

  ルートで建設中。

12.滋賀県木之本町側の冬期閉鎖ゲートに到着。

  峠越え区間は終わる。

  (木之本町→坂内村方向を撮影)

<<MEMO>>

■概況・交通量など

>>八草峠前後の現道

 八草TNを挟んでの区間では、R303八草BPが建設中でした(2001年10月時点)。岐阜県坂内村内では狭路の現道と建設中のBPが交差しており、いずれは快適な2車線道で坂内村内を貫くことが予想されます。一方、滋賀県内のBP建設工事は関西電力の水力発電所(金居原ダム)工事の一環として進められています。(注1) BPは現道とは別ルートを通り、現道から少し南側を高速並の道路となって通るようです。2001年10月時点では橋脚が完成している状態でした。

 狭路となる現道ですが、おおむね1.5車線幅の勾配のある坂道です。一部に1車線幅の区間や見通しの悪いカーブがありますが、そう問題はないでしょう。初心者には少しきつい道なので、2人以上で行かれることをお勧めします。滋賀県側では工事関係の車・トラックが走るようなので対向車に注意して下さい。

>>八草TN

 2001年(平13年)4月25日に供用開始されました。全長3025mで、岐阜県内が1584m、滋賀県内が1441mとなっており、ほぼ中間に県境があります。高速道路並みに整備された2車線道です。TN内部はかなり気温が下がっており、晩秋〜早春は路面凍結も有り得ますので注意して下さい。

 岐阜県側から入ると内部はほぼ直線ですが、TNの滋賀県側抗口手前800mぐらいから緩やかなカーブになっているので速度を出しすぎると壁にぶつかりかねません。また岐阜県側の抗口を出ると1kmほど2車線道が続きますが、滋賀県側は抗口を出ると200mほどで2車線道が突然終わるので、岐阜県→滋賀県方向に走る場合は、速度に注意して下さい。

■ガソリンスタンド

 この区間にはGSはありません。公衆電話もありません。何もないのでガソリンの残量と事故には注意して下さい。

■注意点

 晩秋〜早春は路面凍結・積雪があるので注意して下さい。滋賀県木之本町金居原〜県境〜岐阜県坂内村川上までの約11.5kmが12月中旬〜翌年3月下旬まで冬期通行止めとなっているようです。(JARTICの情報による) 八草TNが開通していますが、TN前後の取り付け道路が未改良のためだからでしょうか。

(注1)関西電力金居原ダムについては、2002年(平14年)11月に建設中止となっています。R303BP建設は中止されないようです。

●走行DATA

岐阜県揖斐郡 揖斐川町〜滋賀県伊香郡木之本町【起点→終点方向を走行】

>>走行日:2001年10月30日

【合併情報】
●2005年(平17年)1月31日付けで、岐阜県揖斐郡の揖斐川町、谷汲村、春日村、久瀬村、藤橋村、坂内村の1町5村は対等合併して『岐阜県揖斐郡

 揖斐川町』となりました。

国道303号線八草峠旧道

 かつては滋賀県随一の3ケタ酷道区間でしたが、八草TN開通により旧道となり走る車はほとんどいなくなりました。まだ走ったことないのですが、聞くところでは日が経つにつれて路面は荒れて行っているそうで、特に岐阜県内では廃道に近い状態になりつつあるようです。滋賀県内は整備されて走行可能なそうですが、それでも狭路・悪路には変わりがありません。(冬期は通行止めになります。)

 岐阜県側の旧道分岐点は八草TN直前にあります。正確にはTNから藤橋村方面に800mほど進んだ所(写真4の地点)から分岐するのがR303旧道で、川に沿って大きくカーブして八草TNの真ん前を横切って行きます。ただ旧道は八草TNの前で分断され廃道となっており、この区間は走行は不可能となっています(下写真の2、3を参照)。

 八草TN直前に分岐する道は正確には旧道への連絡道となります。TN工事に際して建設されたのでしょう。川を渡るとTN前を横切っていた本来の旧道と合流し狭路となって八草峠に向かいます。ただし旧道入口にはゲートが設置されており通行止めになっているようですが、ゲートは移動されて進入している車がいるようです。

  滋賀県側の旧道分岐点は八草TNから200mほど進んだ所にあります(写真9)。こちらは整備された1.5車線幅の道で、ゲートは設置されておらず進入可能なようです。2001年10月の時は撮影中にハイカーらしき夫婦が乗った車が進入して行きました。

 旧道については未走行です。機会があれば走ってみたい道です。なお走られる場合は、2人以上で行かれることをお勧めします。車では行かれる場合は、傷だらけになることも覚悟しないといけません。

1.岐阜県側の旧道入口。ゲートが設置されてい

  るが進入可能だった。

  (2001年10月撮影)

2.写真4で分岐した旧道は川沿いに進んでくる

  が、TN直前で分断され廃道となった。木が植

  えられていた。

3.八草TN前から旧道に向かって進む旧道跡。

  ガードレールの向こうに旧道の舗装路が見え

  る。その先にあるのも旧道。

○国道303号線

  【滋賀県伊香郡木之本町

【レポートは八草峠→滋賀県木之本町方向(起点→終点方向)です。】

滋賀県伊香郡木之本町金居原〜滋賀県伊香郡木之本町川合

 滋賀県木之本町金居原の集落内は1.5車線幅の狭路。道のすぐ近くまで軒先が迫っている。対向車とすれ違う際には待避所がないために苦労するかも知れない。雪国らしく路面中央には路面凍結防止用の放水管が設置されていた。集落を抜けると水力発電所の建設現場が現れる。山を1つ丸ごと切り崩していた。

 集落を抜けると道幅は2車線幅となり杉野川に沿って淡々と山間を進んで行く。工事関係の車やトラック・ダンプが多いので少し騒々しい。金居原地区から2kmほど平坦なローカル国道を進んで行くと、木之本町杉野地区に到着。杉野小・中学校前を通過する。

 杉野地区を過ぎると再び山間の農村地帯を通り抜ける。音羽地区ではアップダウンがあるものの、道は概ね平坦な2車線道。いかにもローカル国道っぽい道でのんびりと走ることが出来る。適度なカーブが続く2車線道を淡々と2kmほど進むと川合TNに入る。2000年11月に走ったときはまだ工事中だったBPTNだったが、2001年4月下旬に完成・供用開始された。川合TNは内部でカーブを描いているので速度には注意が必要だ。

 川合TNを出ると川合地区の町中に出る。ここでr281(県道川合千田線)との交差点に到着する。木之本町金居原より約10kmである。

1.木之本町金居原の集落入り口付近にて。

  当時、この左横では工事が行われていた。

  連絡橋でもかかるのだろうか?

2.金居原地区の集落内を通る。中央に放水管

  が設置されている。雪国らしい。集落内は狭

  路となっている。

3.集落を抜けると平坦な2車線道が続く。

  のんびりした農村地帯を進んで行く。

  (木之本町→八草峠方向を撮影)

4.中には錆びた古い標識もあった。R303設定

  時から立っているのだろうか?

5.静かな山間を淡々と進んで行く。整備された

  2車線道が続く。

6.川合地区の町中をパスする川合TNが供用され

  ている。(2001年10月撮影)

滋賀県伊香郡木之本町川合〜滋賀県伊香郡木之本町千田

 滋賀県木之本町川合のr281との交差点を過ぎると、R303は整備された2車線道となって山間を進んで行く。1kmほど進むとBPTNの新档鳥坂(しんあっとりざか)TN・城山TNと2つのTNを通り抜ける。ともに歩道のある2車線幅のTN。地元のおばちゃんが自転車でのんびりと歩道を走っていた。

 城山TNを抜けて少し進むとR365と交差。そこから先は直線道路となり、やがて2車線幅の高架道路(木ノ本大橋)となってJR北陸本線・R8を跨ぎ、ループ橋で高度を下げて千田北交差点でR8と合流する。木之本町川合地区より約5kmである。

 地図を見ると新档鳥坂(しんあっとりざか)TN岐阜側より分岐する狭路もR303として指定されている。こちらは1.5車線道の狭路で档鳥坂(あっとりざか)TNを越えて木之本町市街へ向かう。1.5車線幅のまま市街へ入りR365と合流。旧北国街道宿場町の面影が残る木ノ本の市街地内を2車線道で通り抜け、JR北陸本線木ノ本駅南側を通り木ノ本交差点でR8と合流する。

7.木之本町川合地区からも整備された2車線道

  を進んで行く。

  (木之本町→八草峠方向を撮影)

8.TNの東側にあった旧道分岐点。別れる狭路

  が旧道。地図上ではまだ現役のR303となっ

  ている。

9.整備された2車線道を走ってくると新档鳥坂TN

  を通り抜ける。

  (木之本町→八草峠方向を撮影)

 

 

10.R8とR303BPの交差点となるのが千田北

  交差点。この先で分岐して、R8を跨いで進ん

  でいるのがR303。 (R8米原方面より撮影)

 

 

<<MEMO>>

■概況・交通量など

 2001年10月に走ったときには、木之本町川合地区にあるBPの川合TN(2001年4月23日供用開始)が完成していました。この結果、R303BPはR8との千田北交差点〜木之本町金居原までの約10kmは全区間2車線道になりました。木之本町音羽地区に急勾配の坂道がありますが、それを除けば平坦もしくは緩やかな勾配の坂道という感じで、走行は問題ないでしょう。

 金居原地区〜八草TNまでのR303金居原BPの建設工事は、ダム建設工事の一環として建設が進められています。完成後は金居原地区の集落をパスするような形で進むことになります。2002年11月12日金居原BPの一部(人家中BP:1713m)が供用開始さており、残るは八草TN前〜人家中BP間の高架道路(1964m)だけとなっています。こちらは2006年(平18年)度完成を目指しているそうです。

 2001年10月時点ではBPは完成していないので、走っている車は地元車と工事関係のミキサー車・ダンプぐらいです。交通量はほとんどないので快適に走ることが出来ます。しかし、R303金居原BPと岐阜県内のR303八草BPが完成・全区間供用開始された後は、八草峠区間の冬期通行止めはなくなります。しかし敦賀から岐阜へ抜ける最短ルートとなるので交通量が激増することが予想されます。特に大型トラックやトレーラの通行量が激増するやも知れません。関西でいうR173のような国道になりそうな気がします。

■ガソリンスタンド

 木之本町杉野地区と川合地区にGSがあります。

■アドバイス

 特に問題なく走ることができます。沿道には小学校などがあるので、登下校の小学生や自転車には注意して下さい。

■注意点

 晩秋〜早春は路面凍結・積雪があるので注意して走って下さい。

●走行DATA

滋賀県伊香郡木之本町

【両方向を走行】

>>走行日:2000年11月14日

【起点→終点方向を走行】

>>走行日:2001年10月30日

>>国道303号線(3)

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