国道226号線

ROUTE226

起点:鹿児島県加世田市→終点:鹿児島県鹿児島市(157.2km)

 国道226号線は薩摩半島を「J」の字型に周遊する3ケタ国道。海岸線に沿って進んでいる。

 誕生は1953年(昭28年)5月で、当初はR225と同じく鹿児島県枕崎市→鹿児島県鹿児島市を結ぶ国道で、起点・終点も同じだった。ただR226の方は指宿を経由していたため、同区間を結ぶとは言えR225よりも距離は長かった。

 1993年(平5年)4月、鹿児島県枕崎市から薩摩半島の西側、野間半島をぐるっと回るようにして鹿児島県加世田市まで延長されて現在の形になった。延長された区間は入り組んだ海岸線をクネクネと進む狭路区間。延長されたことで酷道区間が登場している。

 南国らしい風景を楽しめる国道である。

走行日:2002年4月10日〜12日

走行方向:各項参照

レポート:終点→起点方向

国道226号線

鹿児島県鹿児島市〜鹿児島県指宿市

鹿児島県指宿市〜鹿児島県枕崎市

鹿児島県枕崎市〜鹿児島県加世田市

国道226号線

鹿児島県鹿児島市〜鹿児島県指宿市

鹿児島県鹿児島市

 R226の終点は鹿児島市市街地にある護国神社前交差点となる。ここからR226はR225と重複したまま鹿児島市内を南下して行く。交通量の多い2〜4車線の道を15kmほど進んだ鹿児島市影原交差点で、R226はR225から単独分岐して南に向かうことになる。

鹿児島県鹿児島市〜鹿児島県指宿市

 影原交差点までは交通量の多い2車線道だったが、ほとんどの車は影原交差点を右折して川辺町方面に向かうのでR226の交通量はそんなに多くはない。ここまでは渋滞が発生している区間もあり、走行ペースが上がらなかったが、交通量が減ったことで走行ペースは上がり気分的にも楽になる。

 しかしそれも長くは続かない。影原交差点から2kmほど進むと、R226は勾配のある坂道を下り海岸線に出、産業道路南入口交差点でr219(県道玉取迫鹿児島線)と合流する。r219は鹿児島市街から海沿いを進んでくるr217(県道郡元鹿児島港線)から続く産業道路なので、R225を迂回してきた車・大型車が続々とR226になだれ込んでくるので、走行ペースは再び落ちてしまう。

 産業道路南入口交差点からは平坦な2車線道が延々と続く。それまで市街地や町中を走っていたR226だが、ここからは海岸線に沿って鹿児島湾(錦江湾)を左側に見ながら南に向かう。山側にはJR指宿枕崎線の線路が併走しており、ディーゼルカーの姿を何度か見ることになる。

 産業道路南入口交差点から3.5kmほど進むと鹿児島市喜入町 (旧:揖宿郡喜入町)に入る。長い見通しの良い区間が現れるので多少は走行ペースは上がる。しかし町中は相変わらず交通量が多く、また信号が多いので走行ペースはかなり落ちてしまう。だらだらと同じような風景を見ながら進むことになる。

 喜入にある「日本石油基地」(石油備蓄基地)を通り過ぎると、少しは南国の雰囲気が出てくる。指宿市に入ると市街に向かう車が増え始め、南に進むにつれて交通量は増え始める。指宿市岩本付近からは延々と交通量の多い2車線道を進む。追い越し禁止区間でもあるので追い越しは出来ない。いくつかの町を通り過ぎる。気が付くと指宿市街に入っていた。

 十二町交差点を過ぎると郊外の国道という感じの2車線道となり、交通量は少しは減って走りやすくなる。やがて国立病院前交差点に到着する。影原交差点から約35km、鹿児島市の護国神社前から約50kmである。

1.産業道路南入口交差点。直進する4車線

  道路がr219。R226は左折する。

  (指宿市→鹿児島市方向を撮影)

2.平坦な2車線をひたすら走ることになる。

  4月11日、R225に向かう途中に撮影。

  (指宿市→鹿児島市方向を撮影)

3.交通量が多いので走行ペースは上がらな

  い。眠くなったり、イラついたら適度に休憩

  を取るのが良い。

☆★☆ 国道226号線【鹿児島県鹿児島市〜鹿児島県指宿市】 ☆★☆

■概況・交通量など

 鹿児島市の護国神社前交差点〜影原交差点はR225参照にして下さい。

 さてR226ですが、この区間のR226も交通量の多い道です。全区間平坦な2車線道が続きますが、交通量が多いのと町中では信号が多いこと、さらには大型車の通行が多いことなどから渋滞しがちです。

 海岸線に近い所を走るので、海を見て走るのが好きな方には良いかも知れませんが、それ以外では余りお勧め出来ません。時間がかかるだけのような気がします。

■アドバイス

 R226は、山川港〜根占間の南海郵船フェリーが休航(廃航?)になってしまったので、指宿〜大隅半島を行き来する場合はどうしても走らなくてはならない道となってしまいました。

 しかし渋滞しがちなので長距離ツーリングでは走らない方が良いです。時間を無駄にするだけなので、指宿で宿泊するとかお金を使いたくないという理由でもない限りは、指宿スカイラインを走った方が気分的にも楽ですし、時間の節約にもなります。

 平坦な道が続くので、自転車の場合は楽に走ることが出来ます。距離が長いだけです。歩道が無かったり路肩が狭い所もありました。交通量の多い道を走ることになるので注意して下さい。夜間は必ず目立つ格好で走らないと事故に遭いかねません。

■注意点

 海岸線に近い所を走るので、大雨の時(特に台風接近時)は高波や海からの突風に要注意です。道路情報は確認してから走って下さい。

 【走行DATA】 

鹿児島県鹿児島市

(護国神社前交差点〜影原交差点)

【終点→起点方向を走行】

2002年4月10日

鹿児島県鹿児島市〜鹿児島県指宿市

【終点→起点方向を走行】

2002年4月10日

【起点→終点方向を走行】

2002年4月11日<<車で走行>>

*この項における日付のない写真は、4月10日に撮影しました。

【合併情報】

●2004年(平16年)11月1日付けで、鹿児島県鹿児島郡吉田町、鹿児島郡桜島町、揖宿郡喜入町、日置郡松元町、日置郡郡山町の5町が 、鹿児島県

 鹿児島県に編入されて『鹿児島県鹿児島市』になりました。

国道226号線

鹿児島県指宿市〜鹿児島県枕崎市

 R226は国立病院前交差点を右折してR226成川BPへ入る。本来は現在のR269成川交差点経由で市街地を通る道がR226だったのだが、それを迂回するように建設されたR226成川BPがR226本道になった。R226成川BPは整備された快適な2車線道。成川TNを抜けると緩やかな坂を下り、国立病院前交差点から3.5kmほどでR226旧道と合流して西へ向かう。

 r242(県道川尻浦山川線)が分岐すると、沿道は田畑が目立つようになり、のんびりした農村地帯を進んで行く。進行方向である西の方角には雄大な開聞岳がそびえている。山川町〜開聞町にかけての区間は直線区間が長いのでマイペースで走ることが出来る。

 開聞町市街を通り抜けて入野地区からは海岸線に沿って進むようになる。海岸線のすぐそばを通るのは頴娃(えい)町に入ってすぐの所まで。 揖宿郡頴娃町の市街からは海岸線近くを通るが少し内陸を走ることになる。町をいくつも繋ぎながら平坦な2車線道が延々と続く。町の間は農村が広がるのでローカル国道っぽい雰囲気が漂う。

  川辺郡知覧町を通り過ぎ、指宿市から約25kmで枕崎市に入る。枕崎市に入っても沿道の風景はあまり変化はない。相変わらず田畑が広がるが、西に進むにつれて徐々に町らしくなって行く。枕崎市に入って6kmほど進むと坂道を上る。岩戸山南側の丘を越えると枕崎市街に入る。市街地内は路肩の広い2車線道。市街地内を2kmほど進むと、R225・R270起点である町頭交差点に到着する。指宿市国立病院前交差点から約33kmである。

1.山川町市街を抜けて西に向かう。町を離

  れると海岸近くの農村風景が広がる。

2.やがて進行方向に開聞岳が見えてくる。

  しばらくの間は雄大な風景の中を走る。

3.頴娃町内にはこんな直線区間もある。南国

  の道らしい風景。気分爽快。

4.頴娃町の町中を進む。町は結構開けてい

  おり、交通量も多い。町中は信号が多い

  ので走行ペースは落ちてしまう。

5.町を離れるとこういう風景になる。信号が

  少ないので走行ペースも上がるようで、

  車もバラける。

6.枕崎市町頭交差点。ここを左折するとR22

  5に入る。写真奥がR226指宿市方面。

  (加世田市→指宿市方向を撮影)

☆★☆ 国道226号線【鹿児島県指宿市〜鹿児島県枕崎市】 ☆★☆

■概況・交通量など

 薩摩半島の南端を横断する区間です。この区間もそれなりに交通量は多いのですが、信号が少ないのと走りやすい整備された道であるためか、流れは良く快適に走ることが出来ます。町中は少し詰まりますが、それほど気にはなりません。

 昼間であれば交通量はほどほどですが、朝夕は通勤車が目立ちます。大型車の姿はあまり見かけませんでしたが、観光バスは結構走っているようです。

■アドバイス

 鹿児島市〜指宿市とは逆で、この区間はツーリングにお勧めのコースです。指宿市→枕崎市方向に走ることをお勧めします。雄大な開聞岳を見ながら走ることが出来るので気分が良いです。

■注意点

 海岸線に近い所を走るので、大雨の時(特に台風接近時)は高波や海からの突風に要注意です。道路情報は確認してから走って下さい。

 【走行DATA】 

鹿児島県指宿市〜鹿児島県枕崎市

【終点→起点方向を走行】

2002年4月12日

【起点→終点方向を走行】

2002年4月11日<<車で走行>>

国道226号線

鹿児島県枕崎市〜鹿児島県加世田市

鹿児島県枕崎市〜鹿児島県川辺郡坊津町

 かつての起点である町頭交差点を過ぎて西に進む。市街地内は路肩の広い2車線道が続く。花渡川を渡り市街地西部に進むと2車線の町中国道となる。3kmほど進むと坊津町へ入り、同時に道幅は1.5〜狭い2車線道となり3ケタ国道の雰囲気が漂い出す。

 R226は2車線道のまま急勾配の坂道となる。耳取峠を越えると、適度なカーブと急勾配が連続する2車線ワインディング道路となり、そのまま坊津町上中坊へ。2車線区間は峠から3kmほど進むとあるBPTNの坊TNを出た付近まで。坊TNから先は1〜1.5車線の狭路が断続的に続く酷道区間に変わる。

 R226は進路を北西に向け、やがて坊津町泊地区の町中に到着。国道だというのに道幅は1車線。町中を狭路で通り抜けると、民家は突然途切れて山の麓を走るようになる。海岸線のすぐ近くまで山が迫ってきているので、急勾配と見通しの悪い小刻みなカーブが連続している。離合しやすいように、2車線幅まで拡幅されているのがせめてもの救いだろう。狭路区間では拡幅工事が進んでいるが、改良工事はまだ続きそうな気配だった。

  今代鼻という岬を越えると下りに入る。付近はリアス式海岸なので、山がそのまま海に入り込んでいる。岬を過ぎると尾根を越えることになるのだろう。枕崎市町頭交差点から約15kmで役場のある坊津町久志地区に到着する。久志地区の町を抜けると、道は1.5〜狭い2車線道が断続して続く。海岸線近くを通るのだが、山間の農村を繋ぐ3ケタ国道を走っているような気分になる。

 見通しの悪いカーブをいくつも曲がり進んで行く。坊津町柏浦地区を過ぎると2車線道となり、急勾配の坂道となってワインディングが始まる。いくつもカーブを曲がって進むと今藤峠を2車線道で越える。拡幅工事で切り通しの峠となったような感じであった。

 峠の北側は狭い2〜2車線幅の道が続く。見通しの悪いカーブが連続するがまだ走りやすい。坊津町平崎を過ぎると、沿道には民家もなく海岸近くの山中を淡々と進んで行く。3kmほど寂しい山間の道を通り抜けると、坊津町秋目に到着。坊津町北部の漁港町だ。指宿市町頭交差点より約27km、坊津町久志地区より12kmである。

1.枕崎市街西部は2車線道が続く。町中は

  整備された路肩の広い2車線道。

2.坊津町に入ると狭路が現れる。徐々に3

  ケタ国道の雰囲気が漂い始める。

3.耳取峠を越えると立派な坊TNが現れる。

  (加世田市→枕崎市方向を撮影)

4.狭路で久志地区の町中を過ぎると、2車

  線の上り坂が現れる。

5.道は所々で狭路になる。海岸線が近いの

  に山間の3ケタ国道の様子。

6.交通量の少ない1.5〜2車線の道が断続

  して続く。

鹿児島県川辺郡坊津町〜鹿児島県加世田市

 坊津町秋目の町を過ぎると民家はなくなり、再び海岸近くの山中を進む1.5〜2車線の国道となる。ほどなくして鹿児島県笠沙(かささ)町に入る。坊津町秋目から約5kmの間は、民家のない海岸近くの山中を進んで行く。海岸近くとは言っても断崖上をウネウネと進んで行くが展望はあまりない。やがて笠沙町玉林地区に向かう市道(?)の分岐点に到着する。この近くには「杜氏の里」という施設がある。

 再び海岸近くの山中を進んで行く。相変わらず1.5〜2車線道が断続し、見通しの悪いカーブが連続する。5kmほど進むと笠沙町木場地区の集落に到着。集落から1kmほど進むと急勾配の2車線ヘアピンカーブで一気に標高を下げて平地に下り、平坦な道を300mほど進むと正面に漁港と海が見えてきた。

 坊津町秋目から約14kmで笠沙町野間池の漁港に到着。漁港前でR226はT字交差点を右折し、左側に海岸線を見ながら平坦な2車線道を進む。R226は野間半島の山を迂回するように海岸線に沿って進むため、一度北東に向かって進み、しばらくして高橋鼻付近で南東に進路をコロコロと変える。道は1.5〜狭い2車線道が断続するが、拡幅工事が進んでいた。

 笠沙町野間池から約9kmで笠沙町片浦の町中に到着。ここからは整備された2車線道となる。笠沙町役場前を過ぎて3kmほど進むと鹿児島県大浦町に入る。笠沙町と大浦町の境付近からR226は干拓地を通る。見通しの良い直線の2車線道が干拓地を貫いており、両側には水田が広がっている。

 さらに4kmほど進むと加世田市に入るが、のんびりしたローカル国道が続く。加世田市小湊地区の町中を過ぎると、小さな集落を繋ぎながら進んで行く。加世田市に入ってからは海岸線から離れて内陸に向かって行くので、周囲は田畑が広がっている。

 加世田市万世の町中を過ぎて3kmほど進むと、緩やかな坂道を下って白亀陸橋を渡り加世田市市街地へ入って行く。最後は平坦な町中の2車線道となり、R270との市役所前交差点に到着する。坊津町秋目から約45kmである。

7.やや狭い2車線道で野間半島西側を進ん

  で行く。周囲は山中だが海岸が近い。

8.南国の山中らしい風景の中を進んで行く。

  見通しの悪いカーブが続く。

9.野間池港からは平坦な2車線道を進んで

  行く。左側には穏やかな海が広がる。

10.野間半島の東側は、1.5〜狭い2車線

  幅の道が断続している。

11.笠沙町と大浦町の境付近からは、干拓

  地を貫く。

12.加世田市小松原の町中に入ると、交通量

  が増えた。

 

13.加世田市街郊外の町中を進んで行く。

  この先、緩やかな坂を上る。

14.R270との市役所前交差点。R226起

  点となる。

 

☆★☆ 国道226号線【鹿児島県枕崎市〜鹿児島県加世田市】 ☆★☆

■概況・交通量など

 1993年(平5年)4月にR226として延長された区間です。薩摩半島南西部を海岸線に沿って進んでいます。この区間の多くはリアス式海岸で海岸の近くまで山が迫ってきています。そのため海岸線を走っていても、実質は山間の3ケタ国道のような道となっています。ウネウネと曲がりながら急勾配の狭路が続くので、走行ペースは上がりません。思った以上に時間がかかります。

 交通量は坊津町久志地区まではそれなりにありますが、久志地区を過ぎると激減します。坊津町秋目地区を過ぎると走っている車はほとんど見かけません。半島南西部は寂しい道となっています。笠沙町野間池からは徐々に車は増え始め、加世田市市街に向かうにつれて再び交通量の多い道になります。海岸沿いに進むR226よりも内陸を貫く県道や市道を走った方が、遙かに早いということです。

■ガソリンスタンド

 枕崎市市街地内に数軒ありますが、坊津町に入ると泊地区と久志地区ぐらいにしかGSはありません。坊津町久志地区を過ぎると、笠沙町野間池の町中までGSはありません。またこれらのGSは終業時間が早かったり、日曜祝日は休みの可能性もあります。笠沙町小浦地区からは町中に1軒はGSがあるようです。

 枕崎市街、加世田市街ではガソリンのチェックは必ずして下さい。 

■アドバイス

 距離にして45kmほどの区間ですが、時間はかなりかかります。私の場合は写真を撮影しながら進んでいたので2時間ほどかかりました。普通に走れば1時間30分ほどかかると思います。

 バイク・車の運転初心者でもゆっくり走れば問題ないでしょう。ただ運転は結構疲れるので、適度に休憩を取ることをお勧めします。いわゆる不審船が目撃されたこともある所なので、1人で行かれる時は注意して下さい。

 自転車の場合、アップダウンの連続する狭路なので時間・体力が必要となります。大きな町を過ぎると自販機などないので、飲み物・食料は予め購入しておいた方が無難です。

■注意点

 大雨時、台風接近時はかなり危険です。高波や崖崩れなどの可能性があるので、道路情報には注意して下さい。

 【走行DATA】 

鹿児島県枕崎市〜鹿児島県加世田市

【終点→起点方向を走行】

2002年4月12日

【R226終わり】

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