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国道274号線(1)

国道274号線 (2)

 夕張郡由仁町〜沙流郡日高町の夕張山地越え区間。この区間は平成9年(1997年)秋にバイクで初めて走って以来、何度かバイクや車で走っています。トンネルが連続しているのと下り坂が長く急カーブが多い区間。走っているときは運転に集中していたので、周囲の雰囲気や景色 を見る余裕がなく、深い山奥を走っていたという記憶しか残っておりませんです。平成22年(2010年)9月に車で再走行しています。

北海道夕張郡由仁町〜北海道沙流郡日高町

国道274号線 【北海道夕張郡由仁町〜北海道沙流郡日高町】

【レポートは夕張郡由仁町→沙流郡日高町方向(起点→終点方向)です。】

■北海道夕張郡由仁町〜北海道夕張市

 北海道夕張郡由仁町の三川緑町のR234交差点からは見通しの良い2車線道で田畑の中を進んで行く。由仁町東三川のr602(道道東三川由仁停車場線)との交差点を過ぎると進行方向を南東に向ける。水田地帯を貫く見通しの良い2車線道を5kmほど進むと由仁町川端地区の町中に至り、

r462(道道川端追分線)との川端交差点に到着する。

 川端交差点を左折するとJR石勝線と平行して進むようになる。川端の町を抜けると夕張川を川端橋で渡って夕張郡栗山町に入る。この付近は川端ダムによってできたダム湖沿いを進む。少し進むと北海道夕張市に入るが、境付近は”竜仙峡”と呼ばれる景勝地となっている。夕張市滝ノ上地区を過ぎるとJRと道東自動車道と平行して進み、十三里橋で夕張川を渡って少し進むと夕張IC前に至る。ICから1kmほど進み、瑞穂橋で夕張川を渡って紅葉山の市街地に入り、R452との交差点に至る。

1.R234〜川端交差点からは見通しの良い2車線道が約

  5km続く。(R237→R234方向を撮影)(0109)

2.由仁町川端の町中にある川端交差点から東に向かう。

  r462側から撮影。

3.川端の町を抜けて川端橋で夕張川を渡ると夕張郡栗山

  町に入る。  

4.淡々と2車線道を進んで行くが、沿道に町はない。

  右側にJR石勝線が走っている。

5.やがて夕張市に入ると、竜仙峡という景勝地を進んで

  行く。

6.見通しの良い2車線道が続く。幹線国道なので道路は

  整備されている。

7.十三里駅を過ぎて少し進むと、道東自動車道をくぐる。

  高架橋が真新しい。

8.瑞穂橋で夕張川を渡ると夕張市紅葉山の市街地に入

  る。

9.この先がR452との交差点。R274は交差点を右に進んで

  行く。

<<撮影年月の記載が無い写真はすべて平成22年(2010年)9月撮影>>

■北海道夕張市〜勇払郡むかわ町

 R452交差点を過ぎると紅楓橋で夕張川を渡り、支流のホロカクルキ川沿いに進んで行く。蛇行する川を何度か橋で渡りながら進むと、JR石勝線をアンダーパスし夕張市楓地区に至る。かつては炭坑で栄えた町であるが、閉山してしまった今では静かな山間の町となっている。国道沿いには楓駅があったが、平成16年(2004年)3月13日に廃止されて楓信号場となっている。楓の先でR274は進路を南に向けるので、JR石勝線とは楓を過ぎた付近で離れることになる。この先、鉄路と再び接するのは十勝清水市街ということになる。

 夕張市楓地区の町を過ぎると山間に入って行く。やがて登川トンネル(L=348m)を過ぎて少し進むと勇払郡むかわ町(旧:勇払郡穂別町域)に入る。

しばらくは山中を進むが、やがてサムシュ川沿いに進んで行くようになる。整備された2車線道を淡々と進んで行き、むかわ町穂別稲里のr74(道道穂別鵡川線)との交差点に到着する。

10.紅葉山市街地を過ぎてからも整備された2車線道が

  続く。左端は当時建設中だった道東道。

11.この先でJR石勝線を越えると夕張町楓地区の町に

  入る。夕張側最後の町。

12.楓地区を過ぎると山間に入り、上り坂が続くようになる。

  先の白い車の前は陸自のトラック。

13.淡々とR274を走る。徐々に山深くなってゆく。道東道

  が未開通なので交通量は多い。

14.札幌方向から来て最初のトンネルとなる登川トンネ

  ル。

15.登川トンネルを出て少し進むと勇払郡むかわ町に入る。

  境からは下り坂になる。名無し峠だろうか?

16.むかわ町(旧穂別町域)も山中を進む。川沿いに進む

  ので何度か川を渡る。写真はオマナイ橋。

17.やがて山間に出る。この付近から平坦な2車線道に

  なる。

18.むかわ町穂別稲里でr74交差点に至る。夕張市楓以来

  の町である。

<<写真はすべて平成22年(2010年)9月撮影>>

■勇払郡むかわ町【穂別稲里〜穂別福山】

 勇払郡むかわ町穂別稲里のr74交差点を過ぎると、R274は穂別川に沿って北西に向かう。なくして坂道を上がり、r74交差点から3kmほどで穂別ダム横を通り過ぎて長和トンネル(L=281m)に入る。トンネルを出ると穂別ダムによって出来たダム湖を穂別大橋で渡り、r1165(道道穂別インター線)交差点に至るが、平成22年(2010年)9月走行時に見たところ、r1165は道東道(夕張IC〜占冠IC間)の建設専用道路といった状態であった。開通すればインター連絡道路として整備されることになるのだろう。

 r1165交差点からは上り坂を上り稲里トンネル(L=1441m)に入る。トンネルと出ると山中を進み、むかわ町穂別福山のr610(道道占冠穂別線)交差点に至る。付近には数軒の民家とGS と福山PAがある。r610交差点を過ぎると鵡川を福山大橋で渡り、『石勝樹海ロード』と呼ばれる何もない秘境区間に入るので、タンク容量の少ないオフロードバイクには貴重なGSとなる。

19.r74交差点から先も山間を進んで行く。道東道が開通

  する前なので交通量は多い。

20.穂別ダム横を過ぎると長和トンネルに入る。トンネルを

  出るとダム湖を渡る。

21.ダム湖を渡る穂別大橋東詰。r1165との交差点らしい。

  走行時は工事車両専用道といった感じだった。

22.山中を走って稲里トンネルに至る。全長約1440mも

  ある長大トンネル。

23.稲里トンネルを出ると、何もない山中を淡々と進んで

  行く。

24.やがて穂別福山のr610交差点に至る。この先、右側に

  はGSがある。この付近では大変貴重なGS。

<<写真はすべて平成22年(2010年)9月撮影>>

■勇払郡むかわ町〜勇払郡占冠村

 勇払郡むかわ町穂別福山からのR274は、R234〜R237間の難所でもある夕張山地越え区間となる。人家もなにもない秘境区間を通り抜ける区間で、夕張山地の急峻な地形と地滑り地帯であることから難工事となり、平成3年(1991年)にR274『 石勝樹海ロード』として開通するまで25年近い年月がかかった区間である。

 鵡川を福山大橋で渡る。しばらく2車線道が続くが、やがて登坂車線のある上り坂に入る。 かなり長い距離の上り坂で、カーブが連続する急勾配の坂道である。西行き(R237→R234方向)から来た場合は急カーブが続く下り坂となるので、車間距離と速度には十分に注意しなくてはならない。r610交差点から3kmほど進むと大きなS字カーブにさしかかる。やや急なカーブが2つ連続するのだが、冬期の下りはかなり危険なカーブとなる。

 S字カーブを過ぎてからも登坂車線のある上り坂は続く。いくつかのカーブをクリアしながら上り坂をひたすら上る。やがて登坂車線区間が終わり、2車線坂道になると勾配が緩やかになる。この付近からは深い渓谷を渡り山を貫く区間となり、橋とトンネルが連続するようになる。オコタン橋を渡るとモトツトンネル(L=924m)に入り、トンネルを出るとモトツ橋を渡り福山トンネル(L=839m)に入る。モトツ橋は橋ながらスノーシェルターが設置されているので、モトツトンネル〜福山トンネルが1本のトンネルのように思えてしまうが、実際は2つトンネルが連続している。ちなみにモトツトンネルが竣工したのは平成3年(1991年)3月のことで、むかわ町穂別稲里(当時は穂別町稲里)〜沙流郡日高町日高間で最後に竣工したトンネルである。

 福山トンネルを出ると福穂橋を渡って穂高トンネル(L=1991m)に入る。 全長2kmに近い長大トンネルで、昭和60年(1985年)度に建設が開始されたが、トンネル貫通までに5年もの歳月を要している。竣工したのは平成3年(1991年)1月のことで、モトツトンネルなどと含めて最後に開通した区間の一部となる。

 穂高トンネルを出ると勇払郡占冠村に入る。東行き(R234→R237方向)は長い下り坂となり山中を下って行く。しばらく進むとS字カーブが現れる。西行き車線には登坂車線が設けられている。2カ所の急カーブをクリアすると R237へのショートカット道ならびに道東道占冠ICへのアクセス道路となるr610(道道占冠穂別線)との交差点に至る。

25.福山大橋を渡ってしばらく進むと登坂車線が始まる。

  かなり距離の長い登坂車線。

26.登坂車線の途中。どの付近かは忘れた。西行き(R23

  7→R234)は車間距離と速度に要注意。

27.登坂車線が終わり対向2車線道となる。もちろん追い

  越し禁止。かなり標高の高い場所まで上がってきた。

28.この先がオコタン橋。ここから橋とトンネルが連続す

  る。こんな場所によくぞ道路を建設したものだ。

29.オコタン橋を渡るとすぐにモトツトンネルに入る。東口

  はスノーシェルターが設置されている。

30.福穂橋は平成2年(1990年)に完成した。白いアーチ橋

  が印象的。

31.福穂橋を渡ると穂高トンネルに入る。この付近が稲里

  〜日高間のR274で最後に開通した区間。

32.穂高トンネルを出ると長い下り坂となる。対向車線(R

  237→R234方向)には登坂車線がある。

33.エルム観光のバスで隠れているが、バスの先がr610

  交差点。H19.4に指定された道東道アクセス道路。

<<写真はすべて平成22年(2010年)9月撮影>>

■勇払郡占冠村〜沙流郡日高町

 r610交差点を過ぎてニセイパオマナイ川を渡ると登坂車線のある上り坂となる。カーブが連続する急勾配の坂道区間に入り、赤岩大橋を渡り渓流大橋手前まで登坂車線が続く。渓流大橋付近からはアップダウンの続く対向2車線のを進み、夕張市〜沙流郡日高町間のR274東行き(R234→R237方向)としては最後のトンネルとなる日高トンネル(L=734m)に入る。日高トンネルを出ると沙流郡日高町に入り、カーブが連続する急勾配の坂道を下って行く。パンケウシャップ川を日夕橋で渡ると平坦な2車線道となり、ほどなくして日高町新町のR237交差点に到着する。夕張郡由仁町のR2

34交差点から約75kmである。

34.登坂車線が終わり、2車線道で山中を進んで行く。

  沿道には何もない。

35.やがて日高トンネルが見えてくる。トンネルを出ると沙

  流郡日高町に入る。

36.トンネルを出ると急勾配の坂道を下る。結構速度が出る

  ので注意。対向車線には登坂車線が設けられている。

 

37.坂を下るとほぼ平坦な2車線道となり、日高市街に

  向かう。

38.日高町日高市街でR237との交差点に到着。『石勝樹

  海ルート』の西半分が終わった。

 

<<写真はすべて平成22年(2010年)9月撮影>>

<<MEMO>>

■概況・交通量など

 この区間は急勾配・急カーブが連続する豪快な山中のワインディング区間です。トンネルが連続する区間もあり、北海道の山奥を走っていると実感出来ます。

 R274自体が道央〜道東間を結ぶ 幹線ルートとなるため、交通量が多い区間となっています。特に大型トラックや大型トレーラが季節を問わずに多く走っています。観光シーズンにはこれらに観光客の車や観光バスが加わるので、区間によっては長い車列が発生することがしばしばあります。 ただ道東自動車道夕張IC〜占冠IC間が平成23年(2011年)10月末に開通するので、日勝峠区間も含めて交通量が大きく減少する可能性があります。

 町中を除けばほとんど信号にお目にかからないので、平坦な区間では流れは良く淡々と走って行くことができます。しかし登坂車線のない上り坂 や下り坂などで、大型車などに前を走られると走行ペースは一気に落ちてしまいます。特にバイクだと、排気ガスをもろにかかることになりさらにイライラが積もってしまいます。見通しの悪いカーブが続き、対向車線も交通量が多いので無理に追い越すのは危険です。一端停まってやり過ごして頭を冷ますのが得策です。

 下り坂でも運転が怖いのか法定速度以下で走る車もいました。カーブの途中でブレーキを踏んで減速することがあって危うく追突しかけたことがあります。これには参りました。見通しの良い所で抜きましたが、下り坂では 車間距離をとり全体の流れを考えた速度で走るようにしましょう。

 長大 トンネルが多く、交通量が多いとトンネル内には排気ガスが充満しています。バイクで走ると気分が悪くなります。息を止めて走りきるのは 不可能なので、出来るならマスクなどを付けて走った方が良いでしょう。走り終えて首筋をハンカチで拭くとハンカチが真っ黒になった経験があります。

■ガソリンスタンド

 夕張市紅葉山〜日高町日高の間にはGSが1軒しかありません。前後の町中ではガソリンのチェックは必ずして下さい。またこの区間ではおそらく携帯電話は通じません。公衆電話も限られた所にしかないので注意して下さい。

■アドバイス

 由仁町にある直線区間は見通しが良くスピードが出やすい区間です。バイクならずとも車・大型トラックすべてがスピードを出して走っています。いかにも速度取り締まりをしているような道なので、走行時は注意して下さい。パッシングされようが捕まらない速度で走ることをお薦めします。

 自動車専用道ではないので、自転車・原付でも走ることができます。ただ走行する場合(特に自転車の場合)は、『命がけ』となることだけは確かです。目立つ格好で走ることをお薦めします。自転車での夕張山地越えは 体力と気力との勝負になります。

■注意点

 平野部を含めて冬期は路面凍結・積雪があります。山間部では10月中旬から5月中旬頃までは路面凍結・積雪がありえます。特にトンネルや橋の上では路面凍結しています。下り坂も要注意です。雪国の走行経験が少ない本州の大都市圏在住の方は運転には注意して下さい。5月GWでも北海道の山間部では路面凍結・積雪があるのは良くあることです。

●走行DATA

北海道夕張郡由仁町〜北海道沙流郡日高町

【起点→終点方向を走行】

>>走行日:平成22年(2010年)9月20日/他

注意>>この区間は、走行方向問わず何度か走行しています。走行日は使用写真の撮影日のみを記載しています。

注意>>平成22年(2010年)9月20日は車(Spike)にて走行しています。

【合併情報】

●平成18年(2006年)3月1日付で、北海道沙流郡日高町と沙流郡門別町が対等合併して『沙流郡日高町』になりました。ちなみに間に沙流郡平取町を挟んだ飛び地合併。

●平成18年(2006年)3月27日付で、北海道勇払郡鵡川町と勇払郡穂別町が対等合併して『勇払郡むかわ町』になりました。 このうち穂別町域は、『むかわ町穂別○○』となりまし

  た。

■この項終わり

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