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国道333号線 (2) |
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北見峠越えとなる上川郡上川町〜紋別郡門別町間。『北見道路』の最難所であった区間で、明治時代の道路開削時に多くの犠牲者が出たのもこの区間においてでした。北見峠越えの区間は、長らく旭川とオホーツクを結ぶ幹線道路で戦後はR39となりましたが、昭和35年(1960)に石北峠越えがR39となり、道道時代を経て昭和50年(1975)にR333となった経緯を持ちます。旭川市〜上川郡上川町間は一部ルートが代わっていますがR39のままです。 道央道までR450(旭川紋別自動車道)が接続いたことで、旭川とオホーツクを結ぶ幹線道路の役目はR450となってしまい、この区間おR333は沿道の町々を結ぶローカル国道となり余生を送っています。 |
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■北海道旭川市〜北海道上川郡上川町〜北海道紋別郡遠軽町 |
国道333号線 【北海道旭川市〜北海道上川郡上川町〜北海道紋別郡遠軽町】 |
【レポートは紋別郡遠軽町→上川郡上川町方向(終点→起点方向)です。】 |
■紋別郡遠軽町〜紋別郡遠軽町丸瀬布 |
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紋別郡遠軽町生田原(旧:紋別郡生田原町)安国からR333はR242と重複して進む。重複区間を3kmほど進むと紋別郡遠軽町に入り、遠軽町豊里でR242から単独分岐する。 R450(旭川紋別自動車道)が丸瀬布までしか開通していないので、遠軽からのR333はR450へのアクセス道路としての役目が強くなり、交通量が増える。単独分岐したR333は湧別川に沿って平坦な2車線道で西に向かう。7kmほど進むと遠軽町瀬戸瀬東町の町中に至り、ここからは湧別川沿いに広がる農村地帯をJR石北本線と平行しながら進んで行く。 しばらく進むと遠軽町丸瀬布(旧:紋別郡丸瀬布町)に入り、R242交差点から14kmほどで丸瀬布の町に到着。町中を過ぎると道の駅『まるせっぷ』があり、そのすぐ先でR450の丸瀬布IC前交差点に到着する。 |
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<<写真はすべて平成22年(2010年)9月撮影>> |
■紋別郡遠軽町丸瀬布〜紋別郡遠軽町白滝 |
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丸瀬布IC前を過ぎると交通量は激減する。それまで頻繁にすれ違っていた車や観光バス、大型車の姿は1台もなくなり、たまにすれ違うのは地元車ぐらいになってしまった。R450(旭川紋別自動車道)が無料開放されているので、ほとんどの車はそちらに流れるのだろう。 ローカル国道となったR333を西に向かう。JR石北本線と平行して整備された平坦な2車線道で農村地帯を進んで行くが、丸瀬布IC前から少し進むと畑は見えなくなり、森林野中を進んで行くようになる。しばらく進むと平成3年(1991)に開通した馬止トンネル(L=242m)を抜けて遠軽町白滝(旧:紋別郡白滝村)に入る。 遠軽町白滝の旧白滝地区に入ると農家が点在する農村地帯を進んで行く。R450も似たようなルートを通るためR333と平行して進む。そのR450を見ると多くの車やトラック、観光バスが走っているのが確認できるのだが、R333を走る車は皆無に近い状態になっている。白滝地区内のR333で撮影するために停車したが、10分近く停まっていたにもかかわらず一台の車にも出会わなかった。 すっかりローカル国道となったR333を走り続けると遠軽町白滝の白滝地区に入る。しばらくするとR450の高架橋をくぐり、さらに2kmほど進むとJRを跨線橋で越えて白滝地区の町外れにある白滝IC前交差点に到着する。 |
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<<写真はすべて平成22年(2010年)9月撮影>> |
■紋別郡遠軽町白滝〜紋別郡遠軽町奥白滝 |
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紋別郡遠軽町白滝の町は北見峠東側にある最後のまとまった町となる。R333は町の南側を進むが、これはバイパスルート。かつては町中を進むr558(道道白滝原野白滝停車場線)が国道ルートで、R39時代も町中を通っていた。白滝の町を過ぎると農村地帯を進む。農家と畑が続く中を平坦な2車線道で進んで行く。白滝の町中から7kmほど進むと遠軽町奥白滝に至るが、奥白滝が北見峠東側におけるR450(旭川紋別自動車道)に入る最後の場所となる。スキー場に向かう町道経由で白滝PAに併設している奥白滝ICから入ることになる。白滝PA(道の駅しらたき)は一般道からも利用できるので、R333沿道にある休憩施設としても、北見峠東側における最後の施設となる。 |
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<<写真はすべて平成22年(2010年)9月撮影>> |
紋別郡遠軽町奥白滝の町道交差点を過ぎると農家や畑はなくなり、R333は山間へと入って行く。やがて平行して進んでいたJR石北本線がオーバーパスして離れると、R333の頭上にR450の高架橋(湧泉橋)が見えてくる。R450は北見峠下を長大トンネルである北大雪トンネル(L=4098m)で越えているのだが、R333を跨ぐとすぐにトンネルに入るのだ。 R450を過ぎると、R333は急坂・急カーブが連続する2車線ワインディング区間に入る。北見峠東側(遠軽側)の西行き(上川方面行き)車線には登坂車線も設けられるほど急勾配の坂道だ。何カ所か覆道も設けられている。現在の車道は道道遠軽上川線時代の昭和47年(1973)11月に開通した道路で、それまでは先の石北本線と交わる少し手前から分岐するダート道が北見峠越えの道路であった。付け替えられた車道も5カ所ほど急カーブのある峠道で、道幅は2車線あるとは言え大型車で越えるには辛い峠道であることが分かる。それゆえR450北大雪トンネルから建設が開始され平成14年(2002)3月に開通している。 急勾配の2車線坂道と急カーブが連続する峠道を5kmほど進むと、道は緩やかな勾配の坂道となった。しばらく白樺林の中を淡々と進むと視界が広くなり北見峠に到着する。R242分岐点から約57kmである。 |
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<<写真はすべて平成22年(2010年)9月撮影>> |
平成14年(2002)3月にR450(旭川紋別自動車道)の北大雪トンネルが開通したことで北見峠を越える車の数は激減 してしまった。峠にあるパーキングには車の姿はなく、北見道路の建設で犠牲になった方々の慰霊碑と閉鎖された売店・食堂の建物があるだけ。その建物の裏手付近から、かつての『北見道路』であるR39時代のダート道が麓を目指して下っているそうだ。 北見峠を越えると上川郡上川町に入る。峠のパーキングを過ぎると、R333は見通しの悪い急カーブが連続する2車線坂道となる。遠軽側と同じような勾配に思えるが、麓までの距離が短い分だけより急な感じがする。峠から2.5kmほど2車線ワインディング道路を下って行くと、右側にR450が現れ、ほどなくしてR333は川沿いに進むようになり勾配は少し緩くなる。留部志部川を渡るとJR石北本線をアンダーパスし、すぐにR450の水明橋をくぐる。その先はやや急な2車線坂道となり川沿いに進み、北見峠から約5kmでR273との交差点に到着する。紋別郡遠軽町のR24 2交差点から約62kmである。 |
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<<写真はすべて平成22年(2010年)9月撮影>> |
上川町上越のR273交差点でR333単独区間は終わり、上越からはR273と重複してR39に向かう。留辺志部川に沿って山間の谷筋を、平坦な2車線道で17kmほど淡々と進むと上川町日東 の39交差点に至る。 R39との交差点でR273と別れて右折すると、R333はR39と重複して旭川を目指す。留部志部橋を渡ると上川市街の南側を進むが、ここから先の安足間(あんたろま)経由のルートは昭和39年(1964年)に開通した新道で、昭和40年(1965年)4月にR39となった。それまでのR39は上川市街から上川町越路を経て上川郡愛別町に至る道道に降格となった。現在のr640(道道中愛別上川線)で、この道がかつての仮定県道中央線や地方費道旭川根室線の末裔ということになる。 上川郡愛別町に入ってからも、R39とR333は整備された2車線道で石狩川に沿って進んで行く。R450(旭川紋別自動車道)も同じようなルートを進む。主要な町を結ぶ幹線道路なので交通量はそれなりにあるが、以前はR39をひた走っていた旅行客の車などがR450にかなり移ったようで、交通量は以前に比べると減っている。 上川郡愛別町を過ぎると上川郡比布町に入るが、比布大橋で石狩川を渡ると上川郡当麻町に入る。しばらくは郊外の農村地帯を進む。当麻町宇園別付近からは片側2車線の4車線道となり、旭川に近づくにつれて沿道の建物も増えて町中に入って行く。旭川市永山町に至ると、郊外の町中を進むようになり、旭川市街中心部に近い4条18交差点を右折してJR宗谷本線をくぐると市街中心部に入る。最後は都市国道のまま市街地を進み、R333の起点であり、R12終点・R39とR40の起点である4条7交差点に到着する。上川町のR39合流交差点から約46kmであった。 |
<<写真は撮影していません。m(_ _)m>> |
■昔のR333 |
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最初に北見峠を越えたのは平成13年(2001)9月のこと。R450(旭川紋別自動車道)の北大雪トンネルが開通する前のことで、北見峠区間は車やトラックの通行が結構あった。峠のパーキングにある売店・レストランも営業していた。当時の旭川〜北見〜網走間のメインはR39石北峠経由で、すでにR333はサブルートであったが、R273との交差点はR333が優先されていたので、まだR39時代の威光というか名残があったようだ。 平成13年の後は9年後の平成22年(2010)9月に走ったのだが、R450に幹線道路のしての役目はシフトしており、峠自体もそうだが道路も一気にローカル国道となり寂れてしまった。石狩とオホーツク間の幹線道路としての役目が約50年ぶりに北見峠経由ルートに戻ってきたのだが、かつての『北見道路』の末裔であるR333ではなく、新たに建設された高規格幹線道路のR450(旭川紋別自動車道)になってしまったのは時代の流れだろうか。 |
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<<写真はすべて平成13年(2001年)9月撮影>> |
<<MEMO>> |
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■概況・交通量など この区間は R333最大の難所である北見峠を越える区間となります。北見峠越えの区間は、急カーブ・急勾配が連続する2車線ワインディング区間。かなり急な坂道が続きますが、R450(旭川紋別自動車道)の延伸により交通量が激減し、ほとんど交通量がないのでマイペース走行で走ることが出来ます。交通量が激減したため、曜日や時間帯によっては”走り屋”さん達が走りに来るようで、峠やカーブには黒々としたタイヤ痕が残っています。走行時は注意してください。 他の区間もR450の延伸により交通量が減ってしまい、ローカル国道となってしまいました。のんびりと走ることが出来ます。 ■ガソリンスタンド 町中にはGSがありますが、北見峠を挟む区間にはGSはありません。遠軽町白滝の町中を過ぎると、上川町内のR39沿道までGSがないので注意して下さい。 ■アドバイス 北見峠を越える区間は、急勾配・急カーブが連続します。道自体は整備されているので、走行にはそう問題ありません。ワインディング道路の走行が苦手な人や時間がない場合は、R450を走ることをお勧めします。 自転車 はR333北見峠を越さねばならないため、かなりの時間・体力が必要となります。下りでは速度・ワイヤーの切断などに注意して下さい。 ■注意点 悪天候時は峠越え区間は危険となりますので走らない方がいいでしょう。冬期は路面凍結・積雪があるので要注意です。 |
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●走行DATA |
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北海道紋別郡遠軽町(R242重複区間) 【終点→起点方向を走行】 >>走行日:平成13年(2001年)9月14日/平成17年(2005年)9月22日/平成22年(2010年)9月23日 |
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北海道紋別郡遠軽町〜北海道上川郡上川町 【終点→起点方向を走行】 >>走行日:平成13年(2001年)9月14日/平成22年(2010年)9月23日 |
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北海道上川郡上川町〜北海道旭川市 【両方向を走行】 >>走行日:平成13年(2001年)9月14日/他 |
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注意>>平成17年(2005年)9月と平成22年(2010年)9月は車(Spike)にて走行しています。 |
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【合併情報】 ●平成17年(2005年)10月1日付で、北海道紋別郡遠軽町と紋別郡生田原町、紋別郡丸瀬布町、紋別郡白滝村の1村3町が対等合併して、 それぞれ『紋別郡遠軽町生田原』 『紋別郡遠軽町丸瀬布』『紋別郡遠軽町白滝』になりました。 |
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■この項終わり |
国道333号線【終】 |