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国道425号線 (1) |
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和歌山県御坊市〜田辺市龍神村の区間。R42とR424を結ぶ区間。この区間は和歌山県の内陸部骨格道路(X軸ネットワーク)には含まれていませんが、切目川ダム建設に伴い道路整備が進んでいます。日高郡印南町上洞地区までは快走2車線道に整備されました。一昔前のローカル狭路国道区間は印南町上洞地区以遠に残るだけとなっています が、印南町川又地区まで拡幅されることになっており、平成29年度には唐尾隧道まで2車線道になる模様です。 |
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■和歌山県御坊市〜和歌山県日高郡印南町 ■和歌山県日高郡印南町〜和歌山県田辺市龍神村 |
●歴史(和歌山県田辺市龍神村〜和歌山県御坊市 ) 龍神と海岸沿いの地域を結ぶ古道はいくつかあった。このうち龍神と御坊を結ぶ古道に三里峰古道があった。この古道は下柳瀬にある大師道付近から山腹を登り尾根根沿いに進んで南部往来(現R424に相当)と交差する切目辻に達する。そこより三里峰を西進し、蝙蝠岩から上洞(から)村、さらには印南に至っていた。明治時代に入ってからも古道は日高往来(切目往来?)と呼ばれて生活物資の輸送や産物搬出路に使用されていた。また下山路村小家(おいえ)から川又に抜ける小家川又切目往来があった。小家や寒川地区と御坊を結ぶ生活路線で、寒川から小家と唐尾峠を越えて川又を経由し切目川河口の切目村西ノ地に達していた。 明治初期の三里峰付近は周辺村や旧田辺藩の影響力が強く、日高郡役所が単独で道の改修を行えるような状況ではなかった。そのため御坊商会の人々が中心となり、上洞から切目川上流を川沿いに進んで川又を経て尾根に登るルートが開削された。途中までは小家川又切目往来を経由したと思われる。この道は三里峰を迂回するものであり、明治3年(1870年)に三里峰新道として開通した。南部を経由せずに御坊・龍神間を往来することを意図しての道であったが、後に南部往来が発達すると一気に廃れてしまった。 明治16年(1883年)7月、三里峰古道は和歌山県の県費補助里道に指定されて御坊往来(御坊街道)となる。しかし人馬による物資輸送は南部往来(南部街道)に大きく遅れを取り、衰退の一途を辿ることになる。明治45年(1912年)6月に和歌山県道路規則で県費補助里道という道路種別が廃止され、御坊往来は一般里道に降格したのに対し、大穂手越瀧通南部往来(南部往来のこと)は全区間が県支弁里道に昇格し県道龍神街道となった。これほどの差がついたのは、御坊往来が尾根沿いに進むために山腹を登らねばならない急勾配の坂道があったためで、大正時代には人通りがめっきりと少なくなったという。 尾根道よりも沢道の方が物資輸送などが楽なのはいうまでもなく、大正時代に入ると三里峰越から川又越にルートが変わることになる。前述の小家川又切目往来に転換されることになった。小家川又切目往来も明治16年に県費補助里道に指定されていたが、明治45年に一般里道に格下げされていた。寒川村や下山路村小家から切目・印南・御坊方面への最短ルートということもあり、大正時代になってから沿道の寒川村・下山路村・眞妻村が牛車道への改修工事を実施。大正12年(1923年)4月に県道眞妻印南線となり、約5年後の昭和3年(1928年)9月には県道寒川印南線となった。唐尾峠に唐尾隧道が開通したのは大正12年4月のことで、この年に御坊〜眞妻〜小家〜寒川を結ぶ小型バスの運行も始まっている。 戦後、県道寒川印南線は昭和26年(1951年)12月に県道印南龍神線、さらに昭和34年(1959年)5月には県道龍神御坊線となった。昭和52年(1977年)3月には主要地方道御坊十津川線(r32)となり、それから約5年後の昭和57年(1982年)4月に国道425号線に昇格した。 |
【参考・引用文献】 龍神村誌(昭和62年10月刊)/和歌山県立文書館だより第26号(平成21年11月発行)/美山村史通史編(下)(平成9年9月刊) |
国道425号線 【和歌山県御坊市〜和歌山県日高郡印南町】 |
【レポートは御坊市→日高郡印南町方向(終点→起点方向)です。】 |
■和歌山県御坊市〜日高郡印南町 |
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紀伊半島横断国道のR425終点となるのが、御坊市塩屋町南塩屋にある塩屋交差点。王子川を渡るR42の新王子橋南詰にある交差点。R425は塩屋交差点から整備され2車線道で始まる。王子川右岸を進み始めると、ほどなくして対岸に1.5車線狭路が見えてくる。R42北塩屋交差点から来るR425旧道だ。塩屋交差点に向かう 現在の2車線道が完成したため国道指定を解除されている。 南塩屋地区の町並みを右側に見ながら進み、南塩屋橋で王子川を渡ると旧道と合流する。この先は広狭混在区間が残っていたのだが、R425王子川谷拡幅事業(L=6.8km)で最後まで残っていた御坊市塩屋町北塩屋地区の狭路区間をパスするバイパス区間(L=0.8km)が、平成22年(2010年)6月末に供用開始となり狭路区間は消滅。 御坊市内のR425は整備された2車線道が続く快適路になった。 塩屋交差点から3kmほど進むと、r25(県道御坊中津線)との熊野交差点に向かう市道(?)交差点に至る。R425と阪和道御坊ICを結ぶルートの一部となるので、この交差点を右左折する車が意外と多い。この先で阪和道 を過ぎると、ほどなくして王子川を渡って和歌山県日高郡印南町に入る。 日高郡印南町に入ってからは王子川に沿って2車線道で進んで行く。以前は集落を繋ぎながら進む1.5車線狭路が続いていたのだが、現在はバイパス道路(王子川谷拡幅事業区間)が開通しており、田畑の中を快適な2車線道で進んで行くようになった。集落と田畑を挟んだ北側に旧道の狭路を見ながら2車線道を進んで行くと、稲原トンネル(L=486m)を抜けてr28(県道印南原印南線)との交差点に到着する。塩屋交差点から約8kmである。 |
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<<撮影年月の記載が無い写真はすべて平成22年(2010年)2月撮影>> |
■日高郡印南町 【印南町印南原〜印南町美里】 |
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稲原トンネル東口のr28交差点を過ぎるとJR紀勢本線をオーバーパスする。JRを越えるとr28が北に向かって分岐し、400mほど進むと印南原の町を抜けて急勾配の2車線坂道となって山間に向かう。800mほど進むと真新しいトンネルが見えてくる。平成20年(2008年)3月に開通した新大峠トンネル(L=231m)である。新トンネル開通までは、昭和3年(1928年)に開通した大峠隧道(L=71m)を 通り抜けるローカル国道らしい狭路だったが、別ルートで建設された新トンネル前後の区間は整備された快適な2車線道になった。 新大峠トンネルを出ると2車線坂道を下ってr203(県道滝之口古井口線)交差点を過ぎ、再び2車線坂道を上って深山峠を越えて印南町古井地区に下り、切目川を渡るとr30(県道田辺印南線)交差点に到着する。r28交差点から約3km、御坊市の塩屋交差点から約11kmである。 r30交差点を過ぎると、R425は古井の町中をパスするようにして緩やかなカーブを描いて左に向かう。案内標識の支柱には『印南町上洞地内大型車通行不能』とか『狭小のため大型バス通行不可能』との標識が取り付けられている。快適な2車線道からは想像できないが、この標識通りに数Km先からは離合困難な悪路区間になる。R425は整備された平坦な2車線道で切目川に沿って北に向かい、1.5kmほど快走路を北上するとr27(県道日高印南線)交差点に至る。 |
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<<撮影年月の記載が無い写真はすべて平成22年(2010年)2月撮影>> |
■日高郡印南町 【印南町美里〜印南町田ノ垣内】 |
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r27交差点を右折すると少しだけ未整備の狭い2車線道を通るが、すぐに整備された2車線道に戻り、切目川に沿ってウネウネと進んで行く。印南町美里地区、松原地区などの山間の集落を淡々と繋ぎながら平坦な2車線道を6kmほど進むと、上小原橋と室ノ木(ほうのき)橋で切目川を渡り平成8年(1992年)に開通した室ノ木トンネル(L=145m)を越える。 トンネルを含む区間は整備された2車線道のバイパスとなっている。切目川沿いに進む旧道が残っているが、室ノ木橋をアンダーパスした先から廃道となっている。室ノ木トンネルを出て大岳橋と弥栄橋を 渡った先で旧道が合流。そのすぐ先でR425は切目川ダム建設に伴う付け替え道路区間に入る。 |
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<<写真はすべて平成22年(2010年)2月撮影>> |
■日高郡印南町 【印南町田ノ垣内〜印南町上洞】 |
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切目川を弥栄橋で渡るとすぐに印南町田ノ垣内(たのかいと)地区の町中を経由する旧道が分岐する。この付近から切目川ダム建設に伴う付け替え道路区間となる『R425切目川バイパス区間』に入る。蛇行する切目川を突っ切るので、いくつかの橋で川を渡って行く。旧道が分岐して最初の橋となる下田ノ垣内橋を渡ると揺るやかな勾配の2車線坂道を上る。続いて中田ノ垣内橋を渡り、町中の旧道からの連絡道路との交差点を過ぎると勾配のある2車線坂道を上り続け、下高串橋と高串橋で切目川を渡って高串トンネル(L=320m)に至る。この高串トンネル手前では左側に建設中の切目川ダム本体を見ることが出来る。 ほぼ直線の高串トンネルを出た東口すぐの所にある旧道交差点を過ぎると上高串橋(L=67m)を渡って真妻トンネル(L=721m)に入る。内部で揺るやかなカーブを描くトンネルを出ると、走りやすい快適な2車線道でのどかな山間を進んで 行き、印南町上洞(かぼら)地区の町が見えてくると上洞新橋(L=86m)を渡ってr196(県道たかの金屋線)との交差点に至る。 バイパスは交差点から400mほど先まで続く。 |
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<<撮影年月の記載が無い写真はすべて平成25年(2013年)11月撮影>> (C):動画からのキャプチャ画像 |
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●R425切目川バイパス |
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日高郡高串地区に建設される多目的ダムである切目川ダムは、予備調査の後、平成3年(1991年)度から事業化されて建設が進んでいる。このダム建設に伴い、切目川に沿って進むR425の代替道路が『R425切目川バイパス』(L=3.62km)である。 『R425切目川バイパス』建設事業は平成14年度から始まり、平成16年(2004年)6月に工事が着手。平成22年(2010年)8月22日に印南町高串〜田ノ垣内間の高串トンネルを含む約1.3kmが一部供用開始となった。 この区間は切目川ダム本体が建設される区間にあたり、ダム本体工事が本格化すると川沿いのR425が通行できなくなるために先に供用されのだろう。 その後、平成25年(2013年)10月11日に印南町上洞(かぼら)〜高串の間の真妻トンネルを含む約1.9kmの区間が完成し供用開始された。r196(県道たかの金屋線)交差点〜田ノ垣内地区旧道分岐点までの区間が完成したことになる。この後も印南町上洞地区内では旧来の狭路を拡幅する形で整備が進められ、残る約400mの区間が平成26年(2014年)1月26日に完成し供用開始。これにより『R425切目川バイパス』は全通し、川沿いを進む旧道と比べると約1.6kmも距離が短縮されている。 旧道であるが、平成25年11月に訪れた時は走行可能となっていた。ただバイパス道路建設に伴い上洞地区内で分断されてしまった模様。(時間的な都合で調査しておらず、後日また調査しに行きます。) 旧道自体はというと、ダム本体前後は既に道路自体が消失してしまっているので通り抜け不可能となっている。その他の区間では残っているが、ダムの常時満水水位がどこまで上がるのかははっきりしていないので水没するかどうかは不明。ダム竣工前の試験灌水で最大水位まで水を貯めたら、道路のすぐ近くまで水位が上がってくると思われるので、旧道自体は関係者以外は通行禁止になるのではないかと思っている。 >>平成29年(2017年)11月の旧道 切目川ダムは平成27年(2015年)3月28日に竣工。その後はダム湖沿いの旧道は通行可能になったのか不明だったので、平成29年11月に走りに行ってきました。 田ノ垣内集落内〜切目川ダム横まで通行可能。平成29年の台風21号・台風22号が過ぎた後に訪れたので荒れていたこともあるかもしれないが、路面状態は悪く落ち葉や落石だらけで走行には注意が必要。ダムを過ぎて少し行った所で『通り抜け不可』の標識が有り、その先は通行不可能と思われます。高串トンネル龍神側抗口前にある旧道分岐点付近には『通行止』の看板があり、路面に収納式(?)のポールが設置されていました。普段は通行止めの可能性があります。 高串トンネル龍神側抗口前〜印南町上洞は通行可能です。 ●ダム付近の旧道 ダム本体前後で旧道は消失しています。今ある道はダム本体建設によって作られた付け替え道路です。ダム本体の上流側の左岸、現在のダム湖岸道路(旧道ではありません)の下 に旧道が残っています。旧道はダム湖岸道路の基礎部分になったようで、残った旧道の路面もダム満水時には水没すると思われます。 H29.11.3追記 |
<<MEMO>> |
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■概況・交通量など @管理人がバイクで訪れるようになった平成7年(1995年)頃は、未整備の狭路区間も多く存在していたのですが、今では整備改良が行われR42交差点〜r196交差点は快適で走りやすい2車線道となってしまいました。計画では印南町川又地区まで拡幅される予定になっており、この区間(R42〜R424)間も大きく変わろうとしています。 現在(H26年)は切目川ダム建設工事や道路拡幅工事の関連で、工事関係車両が多く行き交っています。それ以外は交通量の少ないローカル国道となっています。交通量が少なく大変走りやすいなので、速度を出しすぎるといろいろと危ないので注意しましょう。 ■注意点 悪天候時・大雨の時は走行に注意が必要です。冬期も積雪・路面凍結の恐れがあります。 |
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●走行DATA |
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御坊市〜日高郡印南町 【終点→起点方向を走行】 >>走行日:平成22年(2010年)2月25日/9月9日/平成25年(2013年)11月14日/他 |
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注意>>この区間は、走行方向問わず何度か走行しています。走行日は使用写真の撮影日のみを記載しています。 |
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■この項終わり |
国道425号線 【和歌山県日高郡印南町〜和歌山県田辺市龍神村】 |
【レポートは日高郡印南町→田辺市龍神村方向(終点→起点方向)です。】 |
■日高郡印南町 【印南町上洞〜印南町川又】 |
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r196(県道たかの金屋線)交差点 からも『R425切目川バイパス』の一部として整備された。もともとあった狭路を拡幅して整備しており、平成26年(2014年)1月末に供用開始となっている。しかし整備されたのは400mほどの区間だけで、町中を外れてしばらくすると1〜1.5車線狭路が断続するローカル国道になる。見通しの悪い小刻みなカーブが連続する狭路で、谷側にはガードレールがない区間が多い。狭路国道としては対向車も意外に多く、路線バスや工事関係の大型車とすれ違うこともある。 印南町川又の向道(むかいどう)地区でr196が分岐。見通しが悪くなった狭路を進んで源治地区にある神社を過ぎると薄暗い谷間を進む狭路となる。やがて二差路に至るが、ここは標示通り右側の狭路を進んで山間に入るのが正解。左側の道を進むと集落内に入ってしまうが、いずれはR425に戻ることになる。 薄暗い谷間を進む区間は1車線幅の箇所が多い悪路区間。紀伊半島の3ケタ国道らしい道となる。谷間を出ると山間の集落を進むようになり、1〜2車線道が断続するようになる。2kmほど進むと印南町川又の日裏地区に至る。 この区間は印南町内最後の狭路区間となっているが、平成29年(2017年)度完成を目指して、日高郡印南町上洞〜川又間の約2.8kmの区間で拡幅事業が開始されており、現道を拡幅するのか別ルートで建設するのかは不明だが、いずれは快適な2車線道になることになっている。 ●改良進んだR425 現在(H29.11時点)は川又第一トンネルを含めたバイパス区間が一部供用開始され快適な2車線道になった。R425川又工区(L=2800m)のうち、第 一川又トンネル(L=151m)を含む300mの区間が平成29年8月8日に一部供用された。 写真1〜3の区間は狭路を拡幅し2車線道になっている。沿道の家屋は多くが立ち退きとなったようだ。写真3の先に川又第一トンネルが建設され、神社前を通るルートは旧道となった。写真4の地点は旧道となっているが、この付近にバイパスが接続しており、写真に写っている民家も立ち退きになったと思われる。(旧道を走行していないので詳細は不明) また写真5〜6の間は通行止となり拡幅工事が行われている。(迂回路あり) いずれは快適な2車線道となってしまうのだろう。個人的には、写真5の地点は3ケタ国道らしい悪路の始点(入口)という感じが気に入っていたのだが・・・。 写真7を含む区間は第二トンネル(川又第二トンネル?)を建設して別ルートでバイパスを建設する模様。写真8〜9にかけての日裏地区内は現道を一部拡幅もしくは別ルートでのバイパスの建設が開始されていた。 平成29年度末、平成30年3月末頃までには拡幅事業は終わる予定だったが、予算確保の問題などから第二トンネルの工事着手が平成31年度中になることから、日裏地区までの2車線化は2〜3年ほど遅れることになるとのこと。すでに狭路ローカル国道の雰囲気を味わえる区間はわずかとなっており、御坊市のR42交差点〜印南町川又地区までのR425はほぼ2車線快走路になってしまっている。(H29.11.3追記) |
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<<撮影年月の記載が無い写真はすべて平成22年(2010年)2月撮影>> (C):動画からのキャプチャ画像 |
■日高郡印南町 【印南町川又〜唐尾隧道】 |
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印南町日裏地区からは道幅が広がり1.5〜2車線道になる。日裏地区からは蛇行する切目川の右岸を進み、1.5kmほど進むと小森地区の集落に至る。この小森地区の集落が印南町側最後の集落となる。この先、唐尾隧道を越えてR424交差点のある田辺市龍神村(旧:日高郡龍神村)小家地区まで民家はない。 小森地区を過ぎてからも2車線道で山間を進んで行く。山越え区間に入ったので狭路となるかと思ったが、意外にも整備されていた。淡々と2車線道を進み、小森地区にある川又観音前から約1kmで川又隧道を通り抜け、さらに山中を2kmほど進むと唐尾隧道(L=168m)に到着する。この隧道を越えると田辺市龍神村(旧:日高郡龍神村)に入る。r196交差点から約8kmである。 ちなみに今の唐尾隧道は2代目。現在の唐尾隧道は県道龍神御坊線時代の昭和41年(1966年)10月に竣工している。初代は昭和14年(1939年)に開通しているが、 2代目竣工後は廃隧道となり、前後の旧道もほぼ自然に還り消失しているので見つけるのは非常に困難となっているそうだ。 |
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<<撮影年月の記載が無い写真はすべて平成22年(2010年)2月撮影>> (C):動画からのキャプチャ画像 |
■田辺市龍神村 |
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唐尾隧道を出ると田辺市龍神村(旧:日高郡龍神村)に入る。唐尾隧道からは深い山中を進む、1.5〜狭い2車線幅が断続する急カーブの多い坂道となる。見通しの悪いカーブが多く、一部路面状態の悪い箇所もあるが、走行には問題ない程度。淡々と山間の道を進んで行く。 やがて日高川支流の小家谷沿いに進むようになると、勾配も緩やかになり平坦な区間も現れる。そして唐尾隧道から4kmほど進むと龍神村小家(おいえ)地区の集落に至る。印南町川又の小森地区以来、約7kmぶりの集落だ。左上に民家を見ながら進み、案内標識を過ぎると急な左カーブを曲が りR424との交差点に到着する。御坊市の塩屋交差点から約37kmである。 |
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<<撮写真はすべて平成22年(2010年)2月撮影>> |
<<MEMO>> |
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■概況・交通量など 日高郡印南町上洞(かぼら)地区から先、印南町川又地区までは印南町内最後の悪路区間となっています。距離は短いですが1車線幅の狭路で山間を進む区間は紀伊半島の3ケタ国道らしい道です。そんな狭路区間もあと数年で終わるようです。『R425切目川バイパス』に続いて、印南町上洞〜川又地区では道路の拡幅・整備事業が始まりました。用地確保された場所では沿道の草木の伐採などが始まっているそうで、平成29年(2017年)度の供用開始 (数年ずれ込みます)を目指して工事が進む模様です。川又まで拡幅されれば、唐尾隧道までほとんどが2車線道となるので、ローカル国道らしい狭路区間は唐尾隧道から先の田辺市龍神村内だけとなるのでしょう。 今後は工事関係車両の通行が目立つことになります。対向車には注意して走りましょう。 ■注意点 悪天候時・大雨の時は走行に注意が必要です。冬期も積雪・路面凍結の恐れがありますので要注意です。 |
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●走行DATA |
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日高郡印南町〜田辺市龍神村 【終点→起点方向を走行】 >>走行日:平成22年(2010年)2月25日/9月9日/平成25年(2013年)11月14日/他 |
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注意>>この区間は、走行方向問わず何度か走行しています。走行日は使用写真の撮影日のみを記載しています。 |
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【合併情報】 ●平成17年(2005年)5月1日付けで、和歌山県日高郡龍神村、西牟婁郡中辺路町、西牟婁郡大塔村、東牟婁郡本宮町の2村2町と和歌山県田辺市が対等合併しました。 このうち龍神村は『和歌山県田辺市龍神村』になりました。 |
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■この項終わり |