国道442号線

ROUTE442

起点:大分県大分市→終点:福岡県大川市(163.0km)

●概況

 R442は、大分県大分市を起点として福岡県大川市を終点とする九州横断国道の1つ。大分県・熊本県・福岡県の3県を横断している。1982年(昭57年)4月1日付けで国道に指定された全長約160kmほどの国道であるが、都市国道やローカル国道、峠を越える3ケタ酷道区間など多彩な表情を見せる。

 道の整備は進んでおり大分県久住山の麓を走る区間などはほとんどが快適な2車線道路になっているが、大分県朝地町や大分県と福岡県の県境にある竹原峠越えの区間は未整備区間で、1〜1.5車線道の狭路区間となっている。竹原峠ではBPが建設中で、2005年(平17年)度完成予定となっている。

●DATA/走行日:各項参照/走行方向:起点→終点/レポート記述方向:起点→終点

◆Update:2004年2月6日

国道442号線(1)

大分県大分市〜大分県大野郡朝地町/大分県大野郡朝地町〜大分県竹田市〜熊本県阿蘇郡小国町

○国道442号線

  大分県大分市〜大分県大野郡朝地町

大分県大分市〜大分県大分郡野津原町

 R442は大分県大分市が起点となる。R197とR210がR10から分岐する大道陸橋北交差点からR210に入る。大分市街の中を進む都市国道を2.5kmほど進むと羽屋三差路交差点に到着。ここがR442単独分岐交差点である。以前はこの交差点からはR210が分岐していたのだが、大分川南を通るBPルートが開通し、こちらのルートがR210となった。この結果、大分市街南部を通るR210・R442重複区間はR442単独区間となったようだ。

 羽屋三差路交差点からは路肩の広い2車線道で大分市街南部の町中を進んで行く。1.5kmほど進むと大分川を渡り大分自動車道を越える。大分市西部の町中を進む狭い2車線道を淡々と進んで行くと、萌葱台団地入口交差点に到着する。R422はここで2つのルートに別れる。直進するルート(旧R210との重複区間)と左に別れるR442BP。

 直進ルートはそのまま狭い2車線道で700mほど進んでR210と交差。さらに1.5kmほど進んで七瀬川を渡って廻栖野(めぐすの)交差点でR442BPと合流する。一方のR442BPは4車線道となる。500mほど進むとR210BPと交差。その先は高規格の2車線道となって大分市南西部の山間にある農村部を進んで行く。R210交点から3kmほど進むと廻栖野交差点に到着。ここで旧道と合流する。

 廻栖野交差点から200mほど進むと、R442は再びBP区間となり高規格の2車線道で西に向かう。ほどなくして大分県野津原町に入ると、山間の農村地帯を快適な2車線道で淡々と進んで行く。5kmほど進むとr412(県道久住高原野津原線)との交差点に到着する。羽屋三差路交差点から約13kmである。

1.R210から分岐する羽屋三差路交差点。

  早朝なので車は少ない。

  (R442野津原町方向より撮影)

2.以前はR210だった区間はR442となった。

  大分市街の町中を進む2車線道。昼間は交

  通量が多い道だ。

3.大分市木ノ上町のR210とR442旧道との交

  差点。BPが開通しており、こちらのルートは旧

  道となった。

4.R442BP。4車線の広い道幅の道路となっ

  ているが、500mほどで終わってしまう。

5.R210BPを過ぎると、高規格の対向2車線

  道となり、山間の農村地帯を進んで行く。

6.野津原町のr412との交差点。右折するとr41

  2に入る。R442は直進する。

大分県大分郡野津原町〜大分県大野郡朝地町

 r412との分岐交差点には、竹田方面に向かう車(特に大型車)はr412に向かうように記された標識があった。国道側には『幅員狭小』と注意書きまで付いているところを見ると、この先は3ケタ国道であることが分かる。

 r412交差点を過ぎてからしばらくの間は2車線道が続くが、1.5kmほど進むと1.5車線幅の狭路になる。大分県野津原町岩下地区からは、山間の農村地帯を繋ぐ1〜1.5車線幅の道が続くローカル3ケタ国道となる。野津原町内は2010年(平22年)完成を目指して大分川ダムが建設中で、R442の一部が水没するために付け替え道路の建設が進んでいる。数年後は高規格の2車線道が延長され、また付近に見られる山間の農村風景は消滅することになる。

 R442は概ね1.5車線狭路のまま、野津原町内を西に進んで行く。見通しの悪い小刻みなカーブをいくつもクリアしながら進んで行く。少しは坂道が現れるが、ほとんどは平坦な狭路が続く。野津原町上詰地区の集落を過ぎると周囲は山深くなる。山間の3ケタ国道らしい風景が広がる。r412分岐点から7kmほど進むと、r26(県道三重野津原線)が分岐。その先、r412へ向かう町道が分岐するとR442沿道には民家はなくなり、深い山中へと入って行く。

 r26分岐点より3kmほど進むと、R442は七瀬川に沿って深い谷間を進むようになる。荒木橋を渡ると大分県朝地町に入る。周囲はそれまでと同じく深い山中で民家は一軒もない。少し進むと山間に小さな水田が現れる。そこから少し走ると朝地町温見の集落に入る。集落内で2車線道になるが、同時に追い越し禁止区間にもなった。ほどなくしてR442とr412を結ぶ町道(農道?)との交差点に到着した。r412分岐点から約13kmである。

7.r412との交差点にある案内標識。R442の

  方が小さく表示されている。3ケタ国道らしい

  扱い。

8.r412分岐点から2kmほど2車線道が続く。

  地元車以外のほとんどの車はr412に流れる

  ので交通量は少ない。

9.山間を進む1.5車線狭路ワインディング道路な

  のだが、ご覧の通り大型の路線バスが走って

  いる。

10.野津原町の西に来ると、民家はなくなり深い

  山中へと入って行く。見通しの悪いカーブが

  続く。

11.朝地町に入るが、相変わらず深い山中を進

  んで行く1.5車線狭路ワインディング道路が

  続く。

12.朝地町温見地区の集落までは、こんな感じの

  ローカル国道らしい風景の中を進んで行く。

  山間にある田圃の脇を通って行く。

大分県大野郡朝地町【大分県朝地町温見〜大分県朝地町朝地】

 大分県朝地町温見地区からは整備された2車線道となる。ところがワインディング区間となり、少し急な勾配の坂道と見通しの悪い急カーブが続く。走り慣れている地元車はかなりの速度で駆け抜ける。朝地町の山間にある農村をいくつか通り過ぎ、7kmほど走り抜けると朝地町朝地地区の町中に入る。ここに来てようやく平坦な道となった。町中は拡張されて2車線道となっていた。1kmほど走るとR57との朝地交差点に到着する。大分市の羽屋三差路交差点より約34kmである。

13.朝地町温見にあるr412への連絡道路。

  右折するとr412へ向かう。ここから交通量が

  増える。

14.2車線ワイディング区間を過ぎて朝地の町中

  に入ると、平坦な2車線道となる。町中は最

  近になって拡張・整備された。

15.この先でR57と合流する。R442は右折して

  R57竹田方面に進んで行く。写真は拡張前の

  2001年4月に撮影したもの。

<<MEMO>>

■概況・交通量など

 大分市内ではR210BPとR442BPが完成・供用開始された関係で、R442のルートに変更が生じています。大きな変更点としては、R210との重複区間だった大分市街の羽屋三叉路交差点から大分市木ノ上地区までがR442単独間となったことでしょう。(R210はR10府内大橋南詰に出るルートに変更になっています。)

 大分県野津原町と朝地町の間は、R442の北側を併走するr412の方が整備されています。r412は全区間2車線幅で見通しも良くマイペースでの走行が出来ます。国道であるはずのR442よりも県道の方が立派であるという、典型的な3ケタ国道と県道の関係を示してくれている区間です。運転に自身のない方はr412に回った方が良いかも知れません。

 野津原町内では大分川ダムが建設されています。ダム建設に伴いR442は水没するために付け替え道路が建設注です。いずれは付け替え道路が開通しますが、r26分岐点以遠が狭路のままなのでマイナーなルートのままでしょう。

 走行時は2001年、2003年とも別府港への到着時刻の関係で、朝の通勤時間帯に大分市→竹田市に向かって走りました。すれ違った車は皆大分市街に通勤される地元の方達の車ばかり。普段は、そんな時間帯に逆方向(竹田方面)へ向かうバイク・車などほとんどいないのでしょう。結構スピードを出して走っており、カーブでも膨らんで曲がってきました。通勤時間帯だからということもあったのですが、昼間でも対向車には注意が必要です。

 交通量としては大分市街〜r412分岐点と朝地町温見〜朝地交差点の間が交通量が多い区間となっています。それに合わせて、同区間は2車線道に整備・拡幅されています。R442にある狭路区間をr412で迂回して大分市〜竹田市間を走っているようです。

■ガソリンスタンド

 大分市街〜r412分岐点までと朝地町温見〜朝地地区間はGSがあります。その間のr412分岐点〜朝地町温見まではGSはありません。市街地内はともかく、郊外になると終業時間が早かったりするので注意して下さい。

■アドバイス

 大分市〜竹田市間の最短ルートとなるR442ですが、交通量が意外と少ないのは途中にある1.5車線区間がネックとなっているからでしょう。九州酷道走行のウォーミングアップのために、のんびり走るにはちょうど良い区間です。

 自転車の場合は2車線区間での車の追い越しなどに注意して下さい。朝地町内の坂は急勾配なので、速度の出し過ぎなどにも注意して下さい。

■注意点

 冬期は山中では路面凍結・積雪がありそうです。通行止めになることはないでしょうが、冬期は路面状態に注意して下さい。

山中を走るので悪天候時・大雨の時は走らない方が良いでしょう。

●走行DATA

大分県大分市〜大分県大野郡朝地町【起点→終点方向を走行】

>>走行日:2001年4月7日/03年5月10日

○国道442号線

  大分県大野郡朝地町〜大分県竹田市〜熊本県阿蘇郡小国町

大分県大野郡朝地町〜大分県竹田市

 R442は朝地町朝地交差点からR57と重複して西に向かう。重複区間でもR57とR442のお団子標識が設置されている。R57は九州横断2ケタ国道ということもあり、整備が進んでいる。道は走りやすい2車線道だ。幹線道路と言うことで大型トラックやトレーラの通行が多いが、流れは良いのでさほど気にならずに走ることが出来る。

 大分県朝地町の朝地交差点から1.5kmほど進むと大分県竹田市に入る。JR豊肥本線と平行しながら、いくつかTNを越えて西に進んで行く。竹田市街の北側にあるR502との会々七里交差点を過ぎて800mほど進むと、R57平TN東側抗口直前にあるR442分岐交差点に到着する。大分県朝地町朝地交差点から約7kmである。

 

1.朝地町からR57と重複して進んで行く。

  R57は大型車の通行が多い。

2.R57とR442の団子標識。R57単独の標識

  もあった。案内標識はR57のみ。

 

大分県竹田市〜熊本県阿蘇郡南小国町

 竹田市でR57から単独分岐すると、R442は北西に向かう。竹田市街を抜けて郊外に出ると、走りやすい2車線道で郊外の農村地帯を進んで行く。一部未整備区間もあるがおおむね2車線区間が続く。5kmほど進んだ所にある、道の駅『竹田』付近からは高規格の2車線道が続く。最近完成し供用開始となったBP区間だ。アップダウンの連続する走りやすい道で、のどかな山里の中を突き進む。

 大分県直入郡久住町に入るとすぐに久住町の町中に入り、町中を淡々と進んで行く。1.5kmほどで町を過ぎると久住山麓の高原を走る快適な2車線国道となる。広大な原野や牧場のすぐ近くを走るので、一瞬北海道を走っているような錯覚に陥る。実に爽快な気分になることが出来る。

 路面がやや荒れた2車線を淡々と進み、大分県竹田市から25kmほど進むと熊本県南小国町に入る。熊本県に入った途端に急勾配・急カーブの2車線ワインディングに入った。カーブからは久住山麓の高原が一望することが出来る。急カーブで一気に標高を下げると、右側から立派な2車線道が近づいてきた。r11(県道別府一の宮線)こと「やまなみハイウェイ」である。急な坂道を下り、熊本県南小国町瀬の本でr11との交差点に到着した。大分県竹田市のR57分岐点から約25kmである。

3.竹田市郊外から高規格2車線道路となって西

  に進んで行く。

4.竹田市西部には未整備区間が残っていた。

  (久住町→竹田市方向を撮影)

5.久住町の町中は狭い2車線区間。町中の交通

  量は多い。

 

6.久住山麓の高原地帯を行く。この付近は久住

  山を見ながら進む。

7.やがて森の中へ。2車線道だが路面は少し

  荒れている。

 

熊本県阿蘇郡南小国町〜熊本県阿蘇郡小国町

 r11との交差点を過ぎるとR442は森の中を行く2車線国道となる。路面が少し荒れた2車線ワインディングをしばらく走ると視界が開け、『黒川温泉郷』と書かれた看板に出会う。黒川温泉への連絡道路を過ぎるとR442黒川BP区間に入り、再び2車線のアップダウンが連続する快適な道となる。R442は黒川温泉街を避け、温泉街を通る旧R442よりも少し南側を通る。

 交通量の少ない道を淡々と走って行く。山間にあるいくつかの農村集落を抜けて行く。やがて熊本県小国町に入る。小国町内も山間の農村地帯を淡々と進んで行く。やがて2車線の急勾配坂道を登りきるとR387との交差点に到着。ここからR442はR387と重複し、急勾配の坂道を下って阿蘇郡小国町宮原地区の町中へ進む。R387合流交差点から2kmほどでR212との交差点に到着した。r11との交差点から約15kmである。

8.r11交差点を過ぎると、R442は少しだけ2車

  線ワインディング道路となる。

9.やがて走りやすい高規格道路になる。

  現R442は黒川温泉街の南側を走る。

10.R442は山里の農村を繋いで進んで行く。

  ローカル国道の雰囲気が漂う。

11.急勾配の2車線坂道を登り切ると、R387と

  の交差点に到着する。

12.R387と重複して小国町宮原へ向かう。R3

  87との団子標識が設置されている。

13.小国町宮原の町中へ入る。この先でR212と

  交差する。

<<MEMO>>

■概況・交通量など

 この区間は久住山麓の高原を爽快に走ることが出来る快走区間です。道は一部1.5車線幅の狭路区間がありますが、ほとんどが2車線区間。残る未整備区間もBPが工事中で近々解消されるものと思われます。

 観光ルートでもあり土日は車の通行量が多い区間です。特に黒川温泉付近は温泉に向かう車が多く、遅い車が走っているとペースが落ちることがあります。少しイライラしますが追い越し禁止区間なので追い越さないようにしましょう。平日は大型トラックやトレーラが走ることがあります。

■ガソリンスタンド

 この区間はGSは少ない区間です。大分県竹田市〜久住町の町には何軒かありますが、大分県久住町の町中を過ぎると熊本県南小国町瀬の本のr11との交差点までGSはなく、さらに瀬の本から先は黒川温泉街入口辺りに1軒ある以外は熊本県小国町宮原の町中までGSはありません。

■アドバイス

 自転車の場合、追い抜く車や大型車に注意して下さい。またアップダウンが続く区間でもあるので、時間・体力的には余裕を持った方が良いでしょう。

■注意点 

 久住山の麓を通るので、冬期は路面凍結・積雪があります。冬期は路面状態に注意して下さい。

●走行DATA

大分県大野郡朝地町〜大分県竹田市〜熊本県阿蘇郡小国町【起点→終点方向を走行】

>>走行日:2000年4月7日

>>国道442号線(2)

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