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国道371号線(4)

和歌山県田辺市龍神村〜和歌山県田辺市中辺路町

○国道371号線

 【和歌山県田辺市龍神村〜和歌山県田辺市中辺路町】

【レポートは田辺市龍神村→田辺市中辺路町方向(起点→終点方向)です。】

■和歌山県田辺市龍神村【龍神村谷口】

 r735(県道龍神十津川線)を十津川方面に向かって進むと短いTNが現れる。この西口から舗装された狭路が分岐している。この狭路に入ると田辺市龍神村(旧:日高郡龍神村)谷口地区の集落に到着する。

 集落入口にある交差点を右折して端を渡ると舗装林道を進むようになる。少し進むとR371バイパス建設工事現場の下を通る。高架の橋脚は完成していたが、今は事業そのものが凍結されているので、活用されることなく山奥の谷間に放置されているのが現状だ。

 落石の多い舗装林道を2kmほど進み、急勾配の狭路坂道を登ると東谷橋南詰にでる。ここから立派な2車線道が続いているが、この道がR371となる。小松原TN以北の笠塔TNを含めたここまでの区間は1998年(平10年)7月に供用開始された。

 しかし、ここから北側の田辺市龍神村殿原地区までの区間は、路面の基盤はほぼ完成しているようだが、事業は中止され放置されたままになっている。2009年6月時点で東谷橋南詰はガードレールによって頑丈に封鎖されており、工事再開の様子は見られない状態が続いている。

1.R371への連絡道路入口。トンネル手前の

  狭路に入る。

2.連絡路となる舗装林道。路面状態はかなり

  悪い。

3.東谷橋南詰に出る。ここからR371が始まる。

  南詰は頑丈に封鎖されている。

 

4.東谷橋 南詰からR371が再開。山奥にいき

  なり快適2車線道が現れる。

5.東谷橋を見る。路面は完成直前だった。この

  先の状態は不明。

 

<<写真はすべて2007年11月撮影>>

■和歌山県田辺市龍神村〜和歌山県田辺市中辺路町

 東谷橋南詰からR371は再開する。ここからは山中を豪快に走る高規格の2車線道路。山奥に立派な道路が突然現れるのだ。東谷橋南詰からは緩やかな勾配の坂道が続く。緩やかなカーブが続く2車線道を1kmほど進むとトンネルが見えてきた。全長1066mもある笠塔トンネルだ。交通量が少ないためかどうか分からないが、内部の照明は消されており真っ暗なトンネルを通り抜ける。龍神側から入ると右カーブとなるので照明がないと分かりずらい。バイク・車の照明だけを頼りに進むことになる。

 笠塔トンネルを出ると和歌山県田辺市中辺路町(旧:西牟婁郡中辺路町)に入る。トンネルを出ると下り坂となり、整備された走りやすい2車線道で適度なカーブが続く。そして笠塔TNから3kmほど進むと小松原トンネルに到着。小松原トンネルはトンネル内にカーブがあるためか照明が点いていた。

 小松原トンネルを出てから200mほどは快適に走ることが出来るが、右の急カーブを過ぎた付近からセンターラインがなくなり、やがて道幅は急に狭くなり1.5〜狭い2車線幅の道となる。崖下付近には落石が転がり、路肩からは草木が浸食し始めていた。あまり整備されていないようだ。

 しばらく急勾配・急カーブが連続する狭路を進むと谷底に下りる。道は1.5〜狭い2車線幅が断続的に続く区間。緩やかな坂道が続く。鬱蒼とした所を通るために見通しの悪い箇所もある。笠塔トンネル〜小松原トンネル間が立派な2車線道なのに、その前後の区間は悪路のままなのだ。緩やかな勾配の狭路を進んで行く。やがて東谷橋南詰から7.5kmほどで中辺路町小松原地区に到着する。

6.高規格道路が山奥に現れる。走っている車は

  ほとんどない。

  (中辺路町→龍神村方向を撮影)

7.向こうに見えるのが笠塔トンネル龍神側抗口

  (北口)。その手前に電光掲示板があるのだ

  が、活躍する日がくるのだろうか?

8.笠塔トンネル中辺路側抗口(南口)。トンネル内

  は照明は点いていない。長いトンネルなので通

  過するときは注意。

9.トンネルを出るとR371国道標識が現れる。

  R371であることを物語る。(0906)

10.トンネルを出ると勾配のある2車線坂道を

  下って行く。

11.小松原トンネル中辺路側(南口)。98年7月ま

  ではここが端点となっていた。

12.やがて未整備の広狭混在区間となる。ギャッ

  プが大きい。整備された道路の前後が悪路と

  いう3ケタ国道らしい展開。

13.やがて谷底に下りる。急カーブはなくなり、ゆ

  るやかな勾配の狭路坂道を進んで行くことに

  なる。(0906)

14.しばらく進むと小松原地区にある市道(?)と

  の分岐点に至る。笠塔TNには左に向かう。

  (中辺路町→龍神村方向を撮影)

<<撮影年月の記載がない写真はすべて2007年11月撮影>>

■和歌山県田辺市中辺路町【中辺路町小松原〜中辺路町川合】

 田辺市中辺路町小松原地区の市道(?)分岐点を過ぎると、R371は中川右岸を進んで行く。谷間を進む1〜1.5車線幅の狭路で断崖下を通る区間もある。薄暗い谷間の狭路を2kmほど進んで行くと民家が現れ、田辺市中辺路町温川地区の集落に入った。

 温川地区から南は整備・改良工事が進んでおり、旧来の狭路道とR371温川バイパスという高規格2車線道路が混在している。温川の寺ノ口地区集落を通る旧道の分岐点を過ぎると、道は高規格の整備された2車線道(温川バイパス)となって中川の西側を進んで行く。1.5kmほど進んだ霧待橋北詰で廃道となったR371旧道が左に分岐。中川を渡って揺るやかな2車線坂道を下ってr216(県道温川田辺線)を越える。さらに500mほど高規格2車線道を進むと、茗荷蔓(みょうがづる)橋を渡って平

成21年(2009年)4月末に供用開始となった温川トンネル(L=480m)に入る。以前は中川沿いに進んでいた狭路は旧道(通り抜け不可能)となってしまった。

 温川トンネルを出ると快適な2車線道となり、旧道分岐点を過ぎるとすぐに岩崎橋を渡って二川トンネル(L=418m)に入る。岩崎橋から南のR371は2006年(平18年)2月末に供用開始された全長約610mのバイパス区間で、二川TNを出ると川合橋で中川を越えてR311に向かう。川合橋南詰で中川左岸を通る旧道と合流して、二川小学校前を揺るやかな2車線坂道で通り過ぎてR311との交差点に到着する。小松原地区の市道分岐点から約7.5km、田辺市龍神村の東谷橋南詰からだと約15kmであった。

15.標識には『大型車通行不可』と標されてい

  る。横にも別の標識が設置されている。

  以前から何回も撮影している場所だ。(0906)

16.写真では見えずらいが、分岐点手前にR37

  1の国道標識がある。

  (中辺路町→龍神村方向を撮影)(0711)

17.所々で拡幅されているが、温川地区以北は基

  本的に狭路区間。

  (中辺路町→龍神村方向を撮影)(0805)

18.小松原から温川までは、中川に沿って淡々

  と平坦な狭路を進んで行く。ローカル国道然

  とした風景。(0805)

19.中辺路町温川地区からの快適な2車線道路

  を約3km進むと、茗荷鶴橋に至る。

  (中辺路町→龍神村方向を撮影)(0410)

20.茗荷鶴橋を渡ると温川トンネルに入る。内部

  でカーブのある快適なトンネル。北口を撮影。

  直前を左右に横切るように旧道が走る。

21.温川トンネル南口の手前で旧道が分岐。

  快適な2車線道で温川トンネルに入る。

  (中辺路町→龍神村方向を撮影)

22.2006年2月末に供用開始となった二川TN

  (南側抗口)。時間は大きく短縮された。

  (中辺路町→龍神村方向を撮影)(0605)

23.小学校前の坂道を一気に下るとR311との交

  差点に到着。R371は交差点を右に向かい、R

  311と重複して白浜方面に向かう。(0805)

<<撮影年月の記載が無い写真はすべて2009年6月撮影>>

<<MEMO>>

 

■概況・交通量など

 この区間は2001年以降になってから変化の激しい区間です。そのきっかけとなったのが、1998年(平10年)7月の笠塔TNの開通で、その取り付け区間となるR371温川BPの建設が急ピッチで進んでいます。1996年11月に初めてこの区間を走っていますが、当時と比べると別の道になったように感じます。

>>田辺市龍神村谷口〜田辺市中辺路町小松原

 r735〜R371東谷橋の分断区間は、暫定的な連絡道路として林道が整備されているで通り抜けることは可能です。

 龍神村谷口集落からの連絡林道は整備されているとは言っても、元々のダート林道を単にアスファルト舗装しただけの道路です。道幅は完全1車線幅で急勾配・急カーブが連続します。また路面には落石が転がっていたり、落ち葉などが積もっていたりするので走る際は注意して下さい。見通しの悪いカーブもあります。

 R371区間はほとんど問題ないでしょう。小松原地区手前の狭路区間で対向車に注意するくらいです。全通した後、狭路区間は間違いなくネックになります。龍四バイパスが計画通りに建設されていれば整備 ・改良されたのでしょうが、龍四バイパスが事業中止に追い込まれたために、路面維持のみを行っているようです。

 交通量はほとんどありません。まれに車が走るぐらいです。だからと言って油断すると事故を起こしますので注意して下さい。

>>田辺市中辺路町小松原〜中辺路町温川

 この区間は断崖下を走る1車線狭路のままです。いずれは改良されてBPの続きである高規格道路になるので しょうが、こちらも工事をする気配はありません。車同士の離合が困難な狭路が続きます。対向車には注意して下さい。

 土砂崩れがよく起こる所を通るので、大雨時は通行に注意して下さい。

>>田辺市中辺路町温川〜R311交差点

 1996年11月当時は狭路が延々と続く3ケタ国道でした。その後、中辺路町温川地区周辺からBP建設工事が開始され整備が進みました。2006年(平18年)2月28日、二川TN(L=418m)を含む全長613mの区間が供用開始となったことで大きく姿を変え、2003年(平15年)に土砂崩れにより道路が崩壊(後復旧)した場所を含む区間は旧道となってしまいました。

 しばらくは温川バイパス(L=3.3km)のうち、約2.7kmが完成し供用されていましたが、温川トンネルを含む約0.6kmの区間が平成21年(2009年)4月30日に開通したことで全区間が完成(供用開始)となり、快適な2車線道に生まれ変わりました。

 個人的には、この区間が狭路・悪路時代から走っていたわけで、道路が大きく姿を変えて快適な2車線道になっていく様を見届けることができました。

■ガソリンスタンド

 区間中にGSは1軒もありません。ガソリンの残量には注意して下さい。中辺路町側はR311まで、龍神村側は龍神村西地区まで戻らないとGSはありません。

■アドバイス

 狭路区間では対向車に注意して下さい。一部で車同士の離合困難な箇所があります。

■注意点

 大雨の時は通行しない方がいいです。真ん中の区間は2車線の立派な道ですが、前後は狭路(龍神側は狭路林道)の上、交通量がほとんどないし民家はないので、土砂災害に遭ったも誰にも助けてもらえません。狭路区間は土砂災害の恐れがあるので大雨の後も通行には要注意です。事前に道路情報を確認するのが良いでしょう。

 深い山中を走るので、冬期は路面凍結・積雪があります。笠塔TN内は夏場でも涼しいので、晩秋や早春はTN内で路面凍結がある恐れがあります。バイクでは走らない方が無難です。車でもスピードは控えめに・・・タイヤチェーンは必携です。

 バイク・車の運転初心者の方ですが、連絡林道が通行(運転)困難なだけであとは問題ないでしょう。出来れば二人以上で行かれることをお勧めします。

●走行DATA

和歌山県田辺市龍神村〜和歌山県田辺市中辺路町

【両方向を走行】

1996年11月13日 (小松原TNまで往復)/2005年10月6日(小松原地区まで往復)/06年5月25日

【起点→終点方向を走行】

>>走行日:1998年10月3日/99年11月2日/2002年9月20日/04年10月22日/07年11月8日/08年5月22日/09年6月18日

【合併情報】

●2005年(平17年)5月1日付けで、和歌山県日高郡龍神村、西牟婁郡中辺路町、西牟婁郡大塔村、東牟婁郡本宮町の2村2町と和歌山県田辺市が対

 等合併。日高郡龍神村は『和歌山県田辺市龍神村』 、西牟婁郡中辺路町は『和歌山県田辺市中辺路町』になりました。

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