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国道439号線(1)

徳島県徳島市〜徳島県三好市東祖谷

○国道439号線

  【徳島県徳島市〜徳島県三好市東祖谷】

【レポートは徳島市→三好市東祖谷方向(起点→終点方向)です。】

■徳島県徳島市〜徳島県三好市

 R439の起点は徳島県徳島市。市街中心部にある徳島本町1丁目交差点。R11・R55・R192・R318が交差する交差点。ここからR438と共に西へむかう。

 R439は徳島市から徳島県三好市東祖谷見ノ越(旧:三好郡東祖谷村見ノ越)までの約80kmの間はR438と重複している。重複区間は長いのだが、設置されている標識などはR438の表示しかない。徳島県名西郡神山町内では、四国東部の四国縦断酷道であるR193とも重複。四国を代表する国道同士が1kmほどではあるが重複するのが興味深い。

 さらに徳島県美馬市木屋平(旧:美馬郡木屋平村)からはR438R492とも重複。香川県高松市〜高知県長岡郡大豊町を結ぶR492は、徳島県美馬市穴吹町( 旧:美馬郡穴吹町)〜徳島県美馬市木屋平の約28kmだけが単独区間で、残りの大半の区間は他の国道と重複している3ケタ国道。徳島県美馬市木屋平〜高知県大豊町まではR439と重複することになり、見ノ越まではR438・R439・R492の3国道の重複区間となるのだ。R439は数本の3ケタ国道と合流したり別れたりしながらR438との分岐点である三好市東祖谷見ノ越に到着する。

◆R438とR439

 徳島県徳島市〜徳島県美馬市〜徳島県三好市のR439はR438・R492と重複しているが、元々はR439単独国道区間だった。R438とR439が国道として指定されたは昭和57年(1982年)4月のこと。R438は徳島県徳島市〜美馬郡貞光町(当時)〜香川県坂出市というルートで、徳島市〜貞光町間はR192と重複して吉野川沿いに進んでいた。誕生当時、R439が重複していたのはR193だけ(それも1kmほど)であった。

 平成5年(1993年)4月になると状況が一変する。それまでR192と重複していたR438が、徳島市〜美馬郡木屋平村(当時)〜三好郡東祖谷山村(当時)〜美馬郡貞光町(当時)〜香川県坂出市というルートに変更。見ノ越経由の現ルートとなったことで、徳島市〜美馬郡木屋平村はR438・R439が重複。同時に設定されたR492も加わり、美馬郡木屋平村〜見ノ越間は3国道重複区間という現在の姿になった。R438徳島市〜見ノ越間やR193にR439の表示があるのは、かつてこの区間がR439単独国道区間であった名残である。

1.R438重複区間内にあるR439国道標識。

  見ノ越隧道の東側にある。

2.見ノ越のR438交差点のすぐ近くにあったR

  439国道標識。今はR438になった。

3.R438交差点手前の山中にあったR193標

  識。R439の表示がある。(0107)

<<撮影年月の記載が無い写真はすべて2008年7月撮影>>

■徳島県三好市【三好市東祖谷見ノ越〜三好市東祖谷菅生】

 見ノ越でR438から単独分岐すると、R439は1〜1.5車線幅の道で見ノ越から急勾配で一気に谷底に向かって下りてゆく。足下にはこれから走る道が見えている。急カーブが連続する狭路区間でカーブを曲がるごとに標高がどんどん下がって行く。見ノ越から約2km進むと見ノ越の第2駐車場前を通過。ここから山の斜面を見ると、走ってきた道がウネウネと続いているのが分かる。ここまでで標高がかなり下がったのが分かる。

 舗装はされているが、路面のアスファルトはひび割れていたりするなど、多少路面は荒れている。1〜1.5車線幅が断続する山中の勾配のある狭路を進む。鬱蒼とした山中を7kmほど進むと、奥祖谷かずら橋前に到着。またしばらく走ると名頃ダムによって出来たダム湖湖畔を走る平坦な1〜1.5車線道となり、見ノ越から1 1kmほど走ると三好市東祖谷菅生(すげおい)の名頃集落に到着する。その先は再び山間を進む平坦な狭路となり、淡々と祖谷川に沿って進み、やがてr261(県道菅生伊良原線)分岐点に至る。

4.見ノ越でR439はR438から単独分岐する。

  見ノ越の交差点にて。(0107)

5.見ノ越のR438・R439交差点。左に向かう

  のがR439。直進するとR438に入る。

6.見ノ越からは急勾配・急カーブが連続する、葛

  折りのカーブを下る。見通しは悪い。

7.一部に狭い2車線幅もあるが、概ね1.5車線

  幅ぐらいの道が続く。

8.山中の狭路区間をひた走る。沿道にはな

  にもない。(r32→R438方向を撮影)

9.奥祖谷のかずらばし前に到着。休憩ポイントに

  なる所。この先は再び山中に入る。(0107)

10.祖谷山川沿いに進んで行く。平坦な狭路が

  続くが、時々大型車と出会うこともある。

11.東祖谷山菅生地区に入る。見通しの悪い狭

  路が続く。

12.薄暗い谷間を進んで行く。3ケタ国道らしい光

  景。

<<撮影年月の記載が無い写真はすべて2008年7月撮影>>

■徳島県三好市【三好市東祖谷菅生〜三好市東祖谷 落合】

 三好市東祖谷菅生のr261(県道菅生伊良原線)分岐点を過ぎると、再び祖谷川沿いに進む山中の狭路となる。時々1.5〜2車線幅の区間があるが、ほとんどは1車線幅の狭路だ。見通しの悪い区間もあり、対向車に注意して淡々と進む。集落間は山中の狭路で秘境を走っている雰囲気が強く漂っている。

 菅生の集落から約4kmで久保地区の集落へ入り、つづいて三好市東祖谷落合地区の集落に入る。落合地区では狭い完全1車線の狭路で集落内を通り抜ける。r44(県道三加茂東祖谷山線)の分岐点を越えて集落を過ぎると、ここまでのパターン通りに山中の狭路区間となる。

13.r261分岐点直前のR439。山間の狭路ロ

  ーカル国道らしい。(r32→R438方向を撮影)

14.この先がr261交差点。R439は左に向か

  う。

15.東祖谷菅生地区の集落に至る。1〜1.5車線

  道で通り抜ける。

16.所々に2車線道があったりする。部分的に改

  良されている。

17.基本的にはこんな感じの狭路が続く。

  (r32→R438方向を撮影)(0107)

18.東祖谷山久保地区にて。R439からは市道や

  林道が多数分岐している。

19.3ケタ国道らしく、狭路で断崖下を通る区間も

  ある。

20.山間の小さな集落を繋ぎながら淡々と平坦な

  狭路が続く。

21.やがて東祖谷落合の集落に至る。集落に至る

  とホッとする。

<<撮影年月の記載が無い写真はすべて2008年7月撮影>>

■徳島県三好市【東祖谷落合〜東祖谷新居屋】

 落合地区を過ぎてからは再び川沿いの平坦な狭路が続く。しかし狭路区間は長くはなく、2kmほど川沿いの狭路を走ると悪路区間が終り、整備・拡張された2車線道に入る。やがて三好市東祖谷京上地区に至ると京上地区の町を通る旧道が分岐。R439は祖谷山川を渡って左岸に移り高規格道路のバイパス区間に入り、川を挟んだ対岸に町を見ながら進んで行く。

 東祖谷京上〜東祖谷新居屋の区間は山間の町をパスするバイパス道路の典型例。バイパス道路は町の前後で分岐して町中をパスするように別ルートで建設され、昔からの町中を通るルートが旧道となる。山間の町中では道路拡張のための用地買収が難しいので、町をパスするように山を削るのだ。三好市東祖谷京上地区でもそのパターンを踏んでいる。

 快適な2車線道を1kmほど進むと立派な京上 トンネル(L=1023m)に到着する。2001年(平14年)4月に供用開始されたトンネルで、トンネル内はすこぶる快適な道路で快走出来る。京上トンネル西口を出ると新居屋橋を渡り、三好市東祖谷新居屋(にいや)に至る。そして栃之瀬小学校前にあるr32(県道山城東祖谷山線)との交差点に到着する。三好市東祖谷見ノ越のR43

8分岐交差点から約30kmであった。

22.落合峠に向かう林道(?)分岐点。R439は

  左に向かう。

23.やがて道幅が広くなり走りやすい道になる。

  センターラインのない2車線道が続く。

24.東祖谷京上地区の町に到着する。

  (r32→R438方向を撮影)

25.バイパス区間に入る。旧道というか町に向か

  って橋が架かる。

26.やがて京上トンネルに至る。トンネル東口を

  撮影。

27.約1kmのトンネルを出る。トンネル西口を撮

  影。

 

28.トンネルを出ると東祖谷新居屋のr32交差点

  に到着。京柱峠へは左に向かう。

29.小学校への道路から撮影。トンネルを出ると

  すぐにr32交差点に着く。速度に注意。(0107)

 

<<撮影年月の記載が無い写真はすべて2008年7月撮影>>

★昔の話

 @管理人がR439を初めて走ったのは1997年(平9年)6月初めのこと。この時は高知県中村市(当時)から延々とR439を走って徳島県徳島市に向かっていました。当然、見ノ越越えもその時が初めてのことでした。

 この頃はZRX400で走っている頃で、荷物を積んでの走行となりました。この日はあいにくと小雨の降る中の走行となりましたが、この時は『やたらと長いだらだらした坂道』という印象しか残っていません。

 ちなみに同日は大雨の京柱峠を越えて来た後に見ノ越に向かったので、印象が薄くなったのか

も知れません。今考えると、よくぞ大雨の京柱峠を越えたものです。悪路走行にハマって日が浅い時期で”怖さ”を知らなかったのでしょう。(^^;) 若かったこともあるんでしょうな。

【写真】

1997年6月2日に写真17と同じ地点で撮影した写真。ご覧の通り、この時は小雨の中を見ノ越に向かって1人で走っていました。大雨の京柱峠を下ってきたので、あまりきつくは感じなかったです。感覚がマヒしてたんでしょうね。きっと。(^^;)

<<MEMO>>

■概況・交通量など

 見ノ越から西側(三好市東祖谷)の区間は、見ノ越手前で急勾配・急カーブが現れますが、それから先の区間は緩やかな長い坂道の狭路が続きます。自転車で京上地区から見ノ越へ向かうとなると体力と気力が必要になります。集落がいくつかありますが、集落間は自販機や公衆電話すらない深い山中を走る区間となりますので、飲み物などは予め買っておいた方がいいでしょう。

 交通量は少ない区間です が、土日祝日や夏休みは観光客の車が結構走るようです。平日は地元車ぐらいしか走らないでしょう。途中にある名頃地区には建設会社があるので、そこに出入りする大型トラックが走ることがあります。2001年7月に走った時は名頃地区でコンクリートミキサー車と出会いました。狭路区間で出会ったならば、バイクと言えども離合困難になりますので注意して下さい。

 平成20年(2008年)7月に約7年ぶりに走行しましたが、道路自体は一部が改良されたぐらいでほとんど変化ありません。山間を行く狭路ローカル3ケタ国道を満喫できます。

■ガソリンスタンド

 三好市東祖谷京上地区〜見ノ越地区の間のGSは、三好市東祖谷京上地区(旧道沿いの旧役場近く)と久保地区にしかありません。京上地区から見ノ越へ向かう場合は、京上地区で必ずガソリンのチェックをして下さい。休日は休みの可能性もあります。

■アドバイス

 初心者ライダー・ドライバーの方は、出来れば2人以上か複数台で行くことをお勧めします。見ノ越〜京上地区の間を走ってみて『狭路走行は無理かな』と思った場合は、この先の京柱峠は越さない方が無難です。京柱峠越え区間は、この区間とは 悪路レベルが違います。r32〜r45経由でR32に抜けることをお勧めします。

■注意点

 かなり山深い所を走るので、悪天候時の走行は要注意です。大雨の時は走らない方が無難です。また見ノ越は標高が高いので、進むと天候がいきなり変わることもあり得ますので、気象情報は十分確認してから走るようにして下さい。

 冬期ですが、晩秋〜早春にかけては路面凍結・積雪があり、冬期通行規制が行われる区間です。三好市東祖谷見ノ越のR438交点〜三好市東祖谷菅生の名頃地区までの約9kmの区間は、冬期(12月末〜3月末)は夜間(18:00〜翌朝8:00)全面通行止めとなっています。昼間でもタイヤチェーンは必ず必要になります。 バイクでは走らない方が良いでしょう。

>>国道439号線(徳島県徳島市〜徳島県三好郡東祖谷山村)については、R438(1)(2)をご覧下さい。

●走行DATA

徳島県徳島市〜徳島県三好市東祖谷見ノ越

【起点→終点方向を走行】

>>走行日はR438参照

徳島県三好市東祖谷見ノ越〜三好市東祖谷新居屋

【終点→起点方向を走行】

>>走行日:1997年6月2日

【起点→終点方向を走行】

>>走行日:2001年7月21日/08年7月24日

【合併情報】

●2005年(平17年)3月1日付けで、徳島県美馬郡脇町、美馬郡美馬町、美馬郡穴吹町、美馬郡木屋平村の1村3町が対等合併して『徳島県美馬市』に

 なりました。 このうち穴吹町は『美馬市穴吹町』、木屋平村は『美馬市木屋平』になっています。

●2006年(平18年)3月1日付で 、徳島県三好郡の三野町、池田町、山城町、井川町、東祖谷山村、西祖谷山村の2村4町が対等合併して『徳島県三好

 市』になりました。このうち、東祖谷山村は『三好市東祖谷』になっています。

取材協力(同行走行)>>かざねがたなさん(2001.07.21)

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